今回ご紹介する言葉は、熟語の「獰猛(どうもう)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「獰猛」をざっくり言うと……
読み方 | 獰猛(どうもう) |
---|---|
意味 | 荒々しく、乱暴な性質のこと。またはそのさま。 |
類義語 | 狂暴、凶猛、獰悪など |
対義語 | 善良、温和、穏便など |
英語訳 | savage(野蛮な) |
「獰猛」の意味をスッキリ理解!
「獰猛」の意味を詳しく
「獰猛」とは、「性質が荒々しく、乱暴で危険なさま」を意味します。「ねいもう」ではなく、「どうもう」と読む点に注意しましょう。
「獰」という漢字は、「悪い」や「性質が強い」という意味を持ちます。音読みでは「ドウ」や「ネイ」と読みますが、訓読みでは「獰(わる)い」と読むこともあります。「猛」には、「荒々しい」や「勇ましく強い」という意味があります。
この2つの漢字が組み合わさり、「獰猛」は「荒々しく乱暴な性質」を表しています。
「獰猛」の使い方
- 獰猛なライオンの様子が、テレビで放送された。
- 怒りを覚えた彼の様子は、狂犬のように獰猛だった。
- そのボクサーは、獰猛な笑みを浮かべた。
「獰猛」の類義語
獰猛には以下のような類義語があります。
- 狂暴(きょうぼう):激しく暴れて、手がつけられないさま
- 凶猛(きょうもう):強く荒々しいさま
- 獰悪(どうあく):性質や姿などが凶悪で、荒々しいこと
- 野蛮(やばん):粗野で乱暴なこと
- 粗暴(そぼう):荒々しく乱暴なこと
「獰猛」の対義語
獰猛には以下のような対義語があります。
- 善良(ぜんりょう):正直で素直な性質のこと。
- 温和(おんわ):おだやかでおとなしいさま
- 穏便(おんびん):おだやかな態度のこと
- 温厚(おんこう):おだやかで温かみのある人柄のこと
- 穏健(おんけん):おだやかで落ち着いているさま
「善良」は、「獰猛」が持つ「悪い」という意味の対義語にあたります。
その他の「温和」などは、「荒々しい性質」の対義語です。
「獰猛」の英語訳
獰猛を英語に訳すと、次のような表現になります。
- savage
(野蛮な) - violent
(乱暴な) - ferocious
(狂暴な)
“savage” は、「野蛮な」や「残忍な」という意味です。最近では、スラングとして「かっこいい」という意味で使われることが多いです。しかし、本来は獰猛な性質を表す単語です。
“He yelled in a savage tone.(彼は、凶悪な口調で怒鳴った)” のように使います。
“violent” は、日本でもよく使われる単語です。 “violence” という名詞形や、 “violently” という副詞形との使い分けを覚えましょう。
名詞形: “Parents hate television violence.(親は、テレビでの暴力シーンを嫌う)”
副詞形: “She shut the door violently.(彼女は乱暴にドアを閉めた)”
“ferocious” は、動物のことを表現する際に使われることが多いです。 “Since the dog is ferocious, remember to keep away from him.(あの犬は獰猛なので、近づかないでください)” のように使います。
まとめ
以上、この記事では「獰猛」について解説しました。
読み方 | 獰猛(どうもう) |
---|---|
意味 | 荒々しく、乱暴な性質のこと。またはそのさま。 |
類義語 | 狂暴、凶猛、獰悪など |
対義語 | 善良、温和、穏便など |
英語訳 | savage(野蛮な) |
「獰猛」には、難しい漢字が使われています。そのため、聞き慣れていても読むことができない人が多いです。まずは正しい読み方を覚え、その上で意味をきちんと押さえましょう。