マストとは「必須」という意味です。
英語の授業でマストやニードといった助動詞を勉強した方は多いでしょう。
とはいえ、時間が経って細かな意味を忘れてしまったという方もいるのではないでしょうか。
この記事ではマストの意味や使い方、語源、類義語、対義語、関連語との違いについて解説します。
「マスト」の意味
- 必須
例:この会議への出席はマストです。 - 船の帆柱(ほばしら)
例:マストを駆使して航海する。
マストは必須という意味です。「絶対に必要なこと」や「やらなければならないこと」という意味で使われます。
また、船の帆を張る柱のこともマストと言います。
必須という意味のマストと船の帆柱という意味のマストは日本語では同音異義語ですが、英語では以下のようにスペルが異なります。
- 必須:must
- 船の帆柱:mast
「マスト」の使い方
マストの使い方をそれぞれの意味にわけて解説します。
意味①:必須
必須という意味のマストは以下のように使われます。
- この会議への出席はマストです。
- 値段を抑えることはマスト事項です。
- A社への営業はマスト案件だ。
- 極暖インナーは冬のマストアイテムだ。
- この最新洗剤はマストバイだ。
- 商品を売るためにマストバイキャンペーンを始める。
マストバイキャンペーンとは?
マストバイキャンペーンとは、商品を買わなければ参加できないキャンペーンです。
例えば、特定の商品を買った人だけが応募できる懸賞などが挙げられます。
意味②:船の帆柱
船の帆柱という意味のマストは以下のように使います。
- マストを駆使して航海する。
- 船のマストを整備する。
「マスト」の語源
それぞれのマストの語源について以下に解説します。
意味①:必須
必須という意味のマストの語源は、英語の “must”です。
英語がそのままカタカナで日本語として使われるようになりました。
“must”は古英語の“moste”から由来しています。
古英語(こえいご)とは?
450年ごろから1150年ごろまでイングランドで使われた、現代英語の祖語にあたる言語。
意味②:船の帆柱
船の帆柱という意味のマストは、同じく「帆柱」を意味するオランダ語の “mast”に由来します。
「マスト」の類義語
それぞれのマストの類義語を以下に解説します。
意味①:必須
必須という意味のマストには以下のような類義語があります。
- 必須条件
物事において必ず必要になる条件 - 必須要件
物事において必ず必要になる条件 - 絶対条件
物事において必ず必要になる条件 - 必要条件
物事において必ず必要になる条件 - 必須項目
絶対に外せない項目 - 要件
必要な条件 - 必要要素
物事において必ず必要になる条件 - 必須要素
物事において必ず必要になる条件
意味②:船の帆柱
船の帆柱という意味のマストには以下のような類義語があります。
- 帆柱・檣(ほばしら)
帆を支えるための垂直な円材 - 船檣(せんしょう)
帆柱
「マスト」の対義語
必須という意味のマストには以下のような対義語があります。
- オプション
自由選択 - フリー
自由 - 自由
他からの制限を受けず、自らの意志に従っていること - 任意
その者の思いに任せること - リバティー
自由 - フリーダム
自由
マストの言い換え表現
マストは以下の英語表現に言い換える事ができます。
- have to:~しなければならない
- essential:必須の
マストの関連語との違い
マストには以下のような関連語があります。
- ニード
- ベスト
- ベター
- ウォント
マストとニードの違い
ニードは、必要という意味です。複数形のニーズは「需要」という意味です。
マストとの違いは、必要度の違いです。
マストの方がニードよりも強い表現です。
マストとベストの違い
ベストは最もいいという意味の言葉です。「ベストセレクション」などと使われます。
ベストは「~しなければならない」という意味のマストほどの強制力はありません。
マストとベターの違い
ベターは「より良い」という意味の言葉です。
マストに選択の余地はありませんが、ベターは複数の選択肢から選ぶ余地があります。
マストとウォントの違い
ウォントは「希望する」という意味です。 “I want it” (それがほしい)などと使います。
マストは必須を表す強い表現なのに対し、ウォントは希望を表す弱い表現です。
「マスト」のまとめ
以上、この記事ではマストについて解説しました。
英語表記 | マスト(must) |
---|---|
意味 | ①必須 ②船の帆柱 |
語源 | ①英語の “must” ②オランダ語の “mast” |
類義語 | 必要条件、 必須条件、 帆柱 など |
対義語 | オプション、 フリー、 自由 など |
マストは基本的な英語表現ですが、間違いやすいものです。
この機会にぜひ復習しておきましょう。