今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「アクアマリン」です。
「アクアマリン」の意味や使い方、語源、産地と生成についてわかりやすく解説します。
☆「アクアマリン」をざっくり言うと……
英語表記 | アクアマリン(aquamarine) |
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日本語表記 | 藍玉石、水宝玉 |
意味 | 緑柱石からできた、鉄分を含む水色の宝石 |
語源 | ラテン語の”aqua”(水)と、”marine”(海)より |
石言葉 | 勇敢、沈着、聡明 |
「アクアマリン」とは?
「アクアマリン」の詳しい意味
「アクアマリン」とは、緑柱石(りょくちゅうせき)という、ベリリウムを含む鉱石からできた宝石の名前です。日本語では「藍玉(らんぎょく)」または「水宝玉」と表されます。
三月の誕生石としても知られており、石言葉は「勇敢・沈着・聡明」です。
「アクアマリン」は、ローマ神話で月の女神ディアナの石とされていました。その淡い水色は、日の光よりもロウソクなどの夜の弱い照明のほうが綺麗に輝くと言われ、中世ヨーロッパでは夜会の際に好んで身に付けられていました。そこから、「アクアマリン」は「夜の女王」とも呼ばれています。
一方ギリシャ神話では「アクアマリン」は海の精の宝物が浜に打ち上げられたものだとされる伝説も残っています。
また、「アクアマリン色」というように、青と緑の中間の色の名前として使われることもあります。
金属元素のベリリウムを含む鉱物です。ベリリウムの他の成分が混ざると、青、緑、黄色と様々な色に変化します。
同じ緑柱石でも、他の成分が混ざることによって生まれる色の差で、宝石名が異なります。
「ベリル」はベリリウムの割合が多いものを指し、無色や淡い水色・緑といった、薄い色になります。
「アクアマリン」は鉄を含むことで、水色や青色になります。
宝石として有名な「エメラルド」も、「アクアマリン」と同じく緑柱石の一種です。クロムやバナジウムなどの元素が含まれているため、緑色になります。
「モルガナイト」はマンガンを含むことで、薄い桃色になります。
「アクアマリン」の使い方
「アクアマリン」は文中では以下のように使われます。
- 小粒のアクアマリンがトップに飾られた、シンプルなネックレスを買った。
- アクアマリン色のカーテンは、部屋が落ち着いた雰囲気になる。
- アクアマリンの石を、お守りとして普段から鞄に入れて持ち歩いている。
宝石名として使われる際、店によっては「アクワマリン」と書かれていることもありますが、同じものを指しています。
「アクアマリン」の語源
「アクアマリン」は、ラテン語で水を表す”aqua”と、海を表す”marine”が合わさった言葉です。
海に入れると同化して見えなくなってしまうほど、海と似た色をしていることから、このような名前になったという説もあります。
昔から海と関わりが深く、漁師たちの安全・大漁のお守りとして身に付けられてきました。
「アクアマリン」の産地と生成
「アクアマリン」の主な原産地はブラジルやロシア、ナイジェリアなどです。特にブラジルにあるサンタマリア鉱山で発掘される「アクアマリン」は深い青色で、「サンタマリア・アフリカーナ」と呼ばれる最も高品質なものですが、現在は枯渇しておりほとんど発掘されていません。
しかし、ほぼ同じ品質の「アクアマリン」がアフリカの他の鉱山でも発掘されたため、それらも同様に「サンタマリア・アフリカーナ」と呼ばれています。
多くの「アクアマリン」は発掘された状態では緑がかった色をしており、純粋な水色ではありません。そのため、加熱処理(エンハンスメント)を行うことがほとんどです。400℃ほどの熱を加えることによって澄んだ水色に変化し、冷やしてもその色が保たれます。
宝石として販売されているものは、このような加熱処理によって品質改良されたものがほとんどです。
まとめ
以上、この記事では「アクアマリン」について解説しました。
英語表記 | アクアマリン(aquamarine) |
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日本語表記 | 藍玉石、水宝玉 |
意味 | 緑柱石からできた、鉄分を含む水色の宝石 |
語源 | ラテン語の”aqua”(水)と、”marine”(海)より |
石言葉 | 勇敢、沈着、聡明 |
宝石として非常に有名な石なので、ぜひお店で探してみてください。