「岡目八目」の意味とは?使い方から英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「岡目八目(おかめはちもく)」です。

言葉の意味・使い方・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「岡目八目」をざっくり言うと……

読み方岡目八目(おかめはちもく)
意味第三者のほうが、当事者よりも物事を冷静に分析することができること
英語訳Lookers-on see most of the game.(第三者のほうが、状況の全体をよく見ている)など

「岡目八目」の意味をスッキリ理解!

岡目八目(おかめはちもく):第三者のほうが、当事者よりも状況を正確に判断することができること

「岡目八目」の意味を詳しく

「岡目」とは、「そばにいる人の目」のことです。

「八目」は囲碁(いご)で使われる言葉です。「現段階から八手先に進んだときの、碁盤(ごばん)の状況」を指します。

つまり、「岡目八目」は、「碁盤の近くにいる人が、八手先の対戦状況を予測すること」を表すのです。

 

一般的に、囲碁で対戦をしている2人は必死の状態です。たとえば、「勝ちたい」と強く思うあまり、冷静さを欠いてしまうことがあります。また、目の前の局面について考えることに精一杯で、先の状況を予測できないこともあります。

しかし、対戦を横で見ている人は、2人の動きを客観的に見ることができますね。ですから、試合の状況を冷静に判断することが可能なのです。

したがって、「岡目八目」は「第三者のほうが、当事者よりも状況を正確に判断することができる」という意味をもちます。

 

なお、「岡目八目」は「傍目八目」と表記されることもあります

「傍目」という熟語を単体で使うときには、「そばめ」と読むことがあります。しかし、「傍目八目」と表記する際は「そばめはちもく」とは読みません。「岡目八目」と同じく「おかめはちもく」と読みますから、気をつけましょう。

「岡目八目」の使い方

  1. 私は、新商品の案に自信があった。しかし、異なる部署に所属する同僚から、何点かの指摘を受けた。これらの指摘は、私にとって岡目八目だった。
  2. この作文を、岡目八目で兄に添削してもらおう。
  3. 熱中しているときにこそ、物事を岡目八目の立場で考えてみよう。そうすれば、見落としに気づくことができるはずだ。
3つ目の例文のように、「岡目八目」は他者だけではなく、自分に対しても使うことができます。この場合、「熱中している自身を、第三者の気持ちになって冷静に見つめる」ということを表していますね。

「岡目八目」の英語訳

「岡目八目」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Lookers-on see most of the game.
    (第三者のほうが、状況の全体をよく見ている)
  • Lookers-on see more than the players.
    (第三者のほうが、当事者よりも状況をよく見ている)
  • The outsider sees most of the game.
    (外部の人が、状況のほどんどをよく見ている)
  • The outsider sees the best of the game.
    (よそ者が、状況をもっともよく見ている)
  • Onlookers can read the game far better than the players themselves.
    (見物人は、当事者自身よりも状況をよく理解することができる)
  • bystander’s vantage
    (見物人の優位な立場)

上記のうち、 “bystander’s vantage” の他は、すべて英語の格言です。

これらの格言では、 “game” (試合)が状況のたとえとして使われています。

まとめ

以上、この記事では「岡目八目」について解説しました。

読み方岡目八目(おかめはちもく)
意味第三者のほうが、当事者よりも物事を冷静に分析することができること
英語訳Lookers-on see most of the game.(第三者のほうが、状況の全体をよく見ている)など

何かに夢中になると、冷静に判断できないことがあります。

そのようなときには、「岡目八目」という四字熟語を思い出しましょう。周囲の人に助言を求めると、自分では気がつかなかった点を発見することができます。