今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「疲労困憊(ひろうこんぱい)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「疲労困憊」をざっくり言うと……
読み方 | 疲労困憊(ひろうこんぱい) |
---|---|
意味 | ひどく疲れ、苦しんでいる様子。 |
類義語 | 満身創痍、精疲力尽、千瘡百孔など |
対義語 | 元気溌剌、生気潑剌 |
英語訳 | tired out(完全に疲れ切った)など |
「疲労困憊」の意味をスッキリ理解!
「疲労困憊」の意味を詳しく
「疲労困憊」とは、「ひどく疲れ苦しむこと」「疲れ果てること」を表す四字熟語です。
「疲労」と「困憊」はどちらも、「疲れ果てる」という意味を持ちます。
そのため、「疲労困憊」は、意味が似ている二つの熟語を重ねることで、さらに意味が強調されているのです。
「疲労困憊」の使い方
- 家に帰って宿題をしなければならなかったのにも関わらず、お母さんに叱られて疲労困憊してしまい、そのまま寝てしまった。
- 今日は、体育の授業で持久走をした後に部活動にも参加したため、へとへとになってしまった。まさに疲労困憊だ。
- 久しぶりにジムに行ったため、体が疲労困憊してしまった。そこで、マッサージをして体をほぐした。
「疲労困憊」は、精神的に疲れている場合と、身体的に疲れている場合の両方で用いることができます。
一つ目の例文での「疲労困憊」は、前者の用法で登場しています。
また、二つ目と三つ目の例文では、後者の用法で「疲労困憊」が使われています。
「疲労困憊」の類義語
「疲労困憊」には以下のような類義語があります。
- 満身創痍(まんしんそうい):身体中が傷だらけである様子。
- 精疲力尽(せいひりきじん):ひどく疲れた弱っている様子。
- 百孔千瘡(ひゃっこうせんそう):ひどく傷だらけでぼろぼろの状態のこと。
- 千瘡百孔(せんそうひゃっこう):多数の傷があり、ぼろぼろであること。
「満身創痍」は、上記の「傷だらけである」という意味が転じて、「心身が痛めつけられる」という意味も持ちます。
また、病気で苦しんでいる場合にも用いられます。
「百孔千瘡」と「千瘡百孔」に含まれる「千」と「百」は、どちらも数の多いことのたとえです。また、「瘡」は切り傷を、「孔」は穴を表します。このため、これらの四字熟語は「傷だらけである」という意味をもつのです。
「疲労困憊」の対義語
「疲労困憊」には以下のような対義語があります。
- 元気溌剌(げんきはつらつ):生命力が満ち溢れていて、生き生きとしていること。
- 生気潑剌(せいきはつらつ):生き生きと元気に満ち溢れている様子。
「疲労困憊」の英語訳
「疲労困憊」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- tired
(疲れた) - tired out
(完全に疲れ切った) - exhausted
(体力が底をつく) - worn out
(擦り切れてぼろぼろになった) - burn out
(燃え尽きた) - spent
(力が費えた) - drained
(力を使い果たした) - weary
(身体も心も疲れた) - bushed
(疲れ果てる) - beaten
(打ちのめされた) - pooped out
(とても疲れた) - knackered
(〜をくたくたにさせる) - dead tired
(死ぬほど疲れた)
“bushed” “beaten” “pooped out” “knackered” “dead tired” は、くだけた場面でのみ用いられる表現です。
あらたまった場面では不適切なので、気をつけましょう。
一方、その他の英語訳は、形式的な場面とカジュアルな場面の両方で使うことができます。
まとめ
以上、この記事では「疲労困憊」について解説しました。
読み方 | 疲労困憊(ひろうこんぱい) |
---|---|
意味 | ひどく疲れ、苦しんでいる様子。 |
類義語 | 満身創痍、精疲力尽、千瘡百孔など |
対義語 | 元気溌剌、生気潑剌 |
英語訳 | tired out(完全に疲れ切った)など |
「疲労困憊」は、読み間違えられることの多い四字熟語です。
特に、「憊」の読み方に注意しましょう。