今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「クリティカル」です。
「クリティカル」の意味・使い方・語源・クリティカルのつくカタカナ語についてわかりやすく解説します。
☆「クリティカル」をざっくり言うと……
英語表記 | クリティカル(critical) |
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意味 | 極めて危ない、もしくは重大な様子のことや、批判的である様子のこと |
語源 | ギリシャ語で「決断する・判断する」という意味のkritikos |
「クリティカル」のつくカタカナ語 | クリティカルパス、クリティカルケア、クリティカルシンキング |
「クリティカル」とは?
「クリティカル」の意味を詳しく
「クリティカル」とは、極めて危ない、もしくは重大な様子のことや、批判的である様子のことです。
したがって、「クリティカル」には大きく二つの意味があります。
ひとつめに、「危機的、もしくは重大な様子」を表す形容詞的な意味です。ビジネスや、スポーツ、ゲームの中でよく使われます。
ふたつめに、「検討を加え、評価をする様子」、つまり「批判的である様子」を示します。これは、「マイナスな意見をする」という意味ではありません。
例えば、世間に定着している習慣や考え方を再検討し、「これは本当に正しいのか? 道理にかなっているか?」と疑ってみる姿勢のことを「クリティカルである」と言います。
「クリティカル」の使い方
- 大事なプロジェクトがクリティカルな状態にあり、なんとしても危機を脱したいところだ。
- 好投していた有名投手がクリティカルヒットを許し、チームは逆転負けをした。
- 「日本には4つの季節がある」という考えをクリティカルに見ると、様々な疑問が浮かぶ。
上の例文のように、「クリティカル」は、「クリティカルな○○」もしくは「クリティカル○○(カタカナ語)」という形で使われることが多いでしょう。
「クリティカル」の語源
クリティカルの語源はギリシャ語の “kritikos” です。
これには「決断する・判断する」という意味があります。上記で述べたように、クリティカルには二つの意味があります。
ひとつめの意味である「危機的な、重大な」は、英語の名詞 “crisis(危機)” の形容詞型です。ふたつめの意味である「批判的な」は、英語の名詞 “critic(批評家・評論家)” の形容詞型です。
以上から、ひとくちに “critical” といっても、二つの意味がある理由がわかりましたね。
「クリティカル」がつくカタカナ語
「クリティカル」がつくカタカナ語には、以下のものがあります。
- クリティカルパス:狭く険しい道、又は生産活動における最も複雑な工程のこと
- クリティカルマス:ある一定の値を超えることで、影響力をもてる値のこと
- クリティカルケア:生命の危険にある重症患者に対して集中的な観察とケアをすること
- クリティカルエラー:コンピューターのシステムに致命的なダメージを与えるエラーのこと
- クリティカルヒット:致命的なダメージを与える一撃のこと
- クリティカルシンキング:物事を多角的に検討し客観的・論理的に思考する方法のこと
- クリティカルリーディング:筆者の主張の根拠などを分析し、正当に評価する読み方のこと
まとめ
以上、この記事では「クリティカル」について解説しました。
英語表記 | クリティカル(critical) |
---|---|
意味 | 極めて危ない、もしくは重大な様子のことや、批判的である様子のこと |
語源 | ギリシャ語で「決断する・判断する」という意味のkritikos |
「クリティカル」のつくカタカナ語 | クリティカルパス、クリティカルケア、クリティカルシンキング |
日本人はクリティカルシンキングが苦手だと一般的に言われています。
既成概念にとらわれず、何事も自分の価値観で考えることが大事ですね。