今回ご紹介する言葉は、熟語の「超越(ちょうえつ)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「超越」をざっくり言うと……
読み方 | 超越(ちょうえつ) |
---|---|
意味 | 普通の程度をはるかに越えること |
語源 | 「普通の範囲を抜け出る」という漢字の意味から |
類義語 | 超凡、平凡 |
英語訳 | transcendence(超越) |
「超越」の意味をスッキリ理解!
「超越」の意味を詳しく
「超越」とは、「普通の程度をはるかに越えること」という意味です。
ここから転じて、「超越」は「あることが普通からかけ離れた境地にあることによって、普通であれば受ける影響を受けない」という意味も持ちます。
哲学用語としての「超越」
「超越」は、哲学の用語としても用いられています。概念としては、古代ギリシアの哲学者であるアリストテレスの時代から存在しています。
ここでの「超越」とは、「人間の意識や経験の範囲をこえているもの」という意味です。「真」や「善」といった抽象的な概念を指したり、「世界をこえて外にある存在」という意味で「神」を指したりするのに用いられる概念です。
「超越」の使い方
「超越」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。
- ロボットを用いれば、人間の能力を超越した技術を使うことができる。
- 彼の釣りの腕前は、趣味の領域を超越している。
- その古代建築は大昔に建てられたが、時代を超越した美しさを有している。
上記の例文のように、「超越」は「超越した○○」のように形容詞の形で使われるのが一般的です。
①と②の例文は、それぞれ「人間の技術」「趣味で釣りをする人の腕前」をはるかにこえていることを「超越」で表しています。
③では、古代建築の美しさが普通とかけ離れた境地にあることによって、時代の変化という影響を全く受けずに現在でも評価されているさまを「超越」が表現しています。
「超越」の語源
「超越」という熟語は、用いられている漢字に注目すると、語源からその意味をより理解しやすくなります。
まず「超」には、「ある範囲を抜け出る」という意味があります。次に「越」は、「物事の範囲や程度をこえる」という意味です。どちらも訓読みで「こえる」と読むことができる漢字ですね。
これら2つの似た意味の漢字を合わせて、「超越」は「普通の範囲を抜け出ている」という意味を表しているのです。
「超越」の類義語
超越には以下のような類義語があります。
- 超凡(ちょうぼん):普通よりはるかに優れていること
- 非凡(ひぼん):平凡でないこと、普通より特に優れていること
これらの熟語は、「他や普通の程度をはるかにこえて優れている」という意味を表しているという点で「超越」と共通しています。ですが、ニュアンスは異なっています。
「超越」と「超凡」は、共に「超」という漢字を含んでいることから「普通の範囲をこえて」という意味合いが強いです。対して「非凡」は「平凡・普通でないこと」という意味が強調されます。
「超越」の英語訳
超越を英語に訳すと、次のような表現になります。
- transcendence
(超越)
「超越」の意味を英語で表すには、transcendence という英単語を用いましょう。動詞では、transcend となります。
まとめ
以上、この記事では「超越」について解説しました。
読み方 | 超越(ちょうえつ) |
---|---|
意味 | 普通の程度をはるかに越えること |
語源 | 「普通の範囲を抜け出る」という漢字の意味から |
類義語 | 超凡、平凡 |
英語訳 | transcendence(超越) |
長い人生のなかで、何か一つ時代を超越する価値を生み出すことができると素晴らしいですね。
いざ「超越」という言葉を使う場面が来た時のために、意味や使い方等を理解しておきましょう。