今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「シナジー」です。
「シナジー」の意味・使い方・語源・対義語についてわかりやすく解説します。
☆「シナジー」をざっくり言うと……
英語表記 | シナジー(synergy) |
---|---|
意味 | 相乗効果、共同作用 |
語源 | 英語の “synergy” |
対義語 | アナジー:負のシナジー効果 |
「シナジー」とは?
「シナジー」の意味を詳しく
「シナジー」は、主に「シナジー効果」というかたちで使われる言葉です。
シナジー効果とは、相乗効果のことです。
2つ以上のものがうまく組み合わさることで、それぞれが単体で機能したときには実現できないほどの結果を出すことを意味します。
例えば、ある会社が別の会社をM&Aで買収して、買収先のノウハウを生かして新規事業を起こしたとしましょう。
その際、個別では出せないほどのアウトプットが出せた場合などが、シナジー効果が発揮された例として挙げられます。
このように、シナジー効果はチームや組織として活動することのメリットの1つと考えられています。
よって、いいチームの定義として、「シナジー効果が発揮されているチーム」という解釈がされることもあります。
「シナジー」の使い方
- 今度行うM&Aの目的は、シナジー効果を生かして新しい事業を起こすことだ
- 文系と理系の科目を両方学んでいると、文理シナジーを感じる時がある
- 販売シナジーを起こすために、来月からいくつかの部署が統合される
シナジーは主に「シナジー効果」というかたちで使われる言葉ですが、例外もあります。
それが、「〇〇シナジー」といった専用の熟語として使われる場合です。
ここでは、代表的な2つの言葉を紹介します。
まず、例文②の「文理シナジー」とは、文系と理系の科目を総合的に学習することにより、「知の総合化」を生み出す効果のことを指します。
例えば、経済学などは暗記重視の経済史と、計算重視の計量経済学などに別れています。
この際、両者を文理で区別することなく一体化して学習することで、様々な視点から学問を捉える力が身につくとされています。
次に、例文③の「販売シナジー」とは、流通経路や広告などの販売促進活動を一体化することで、これまで以上のアウトプットを出す効果のことを指します。
販売シナジーを発揮することにより、消費者にどのようなかたちで商品が提供されるかを踏まえて、広告を打ち出すことができるというメリットがあります。
このように、シナジーはビジネスの場面に限らず、様々な状況で使われる言葉です。
また、使われ方は様々ですが、本来なら「1+1=2」であるところを「1+1=3」にするという意味は共通しています。
「シナジー」の語源
カタカナ語のシナジーの由来は、英語の “synergy” にあります。
“synergy” は「人や物が共同作用すること」を意味する英語であり、日本でもほぼ同じ意味で使われます。
なお、シナジー効果は “synergy effect” と表します。
“synergy” はスペルが非常に複雑な単語ですので、覚える際には注意が必要です。
「シナジー」の対義語
シナジーの対義語として、「アナジー」という言葉があります。
「アナジー」は、負のシナジー効果を意味する言葉であり、2つ以上のものが共同作用することで、逆にマイナスの結果を引き起こしてしまうことを指します。
つまり、本来なら「1+1=2」であるところを「1+1=0.5」などにしてしまうということです。
ビジネスの場面では、チームにしてしまうことで、逆に個々の能力の発揮を妨げてしまうことが珍しくありません。
チームで活動するときには、「アナジー」を引き起こしていないかどうかに注意が必要です。
まとめ
以上、この記事では「シナジー(synergy)」について解説しました。
英語表記 | シナジー(synergy) |
---|---|
意味 | 相乗効果、共同作用 |
語源 | 英語の “synergy” |
対義語 | アナジー:負のシナジー効果 |
一般的に、シナジー効果を発揮するチームの特徴として「①役割分担が明確」「②一人一人が尊重されている」の2つがあります。
つまり、個々人が自分の強みを用いてチームに貢献しつつ、逆に苦手なところを他のメンバーに助けてもらっているということです。
いいチームを作るためには、まず最初に自分の強みと弱みをしっかりと把握する必要があるのかもしれませんね。