今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「百発百中(ひゃっぱつひゃくちゅう)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「百発百中」をざっくり言うと……
読み方 | 百発百中(ひゃっぱつひゃくちゅう) |
---|---|
意味 | 何度やっても必ず成功すること |
由来 | 中国春秋時代の弓の名人である養由基の逸話から |
類義語 | 一発必中、百歩穿揚など |
英語訳 | on target every time(毎回的中する)など |
「百発百中」の意味をスッキリ理解!
「百発百中」の意味を詳しく
「百発百中」の意味は、四字熟語を2つの熟語に分けて考えることで理解できます。
「百発」は矢や弾丸などを100回放つことを意味し、「百中」は100回的(まと)に当たることを意味します。したがって、この四字熟語が表すのは、100回放った矢がすべて的に当たる様子です。
放った矢などが必ず命中するという意味が転じて、予想や狙いがすべて的中することを意味する場合もあります。
「百発百中」の使い方
- 彼は射的において百発百中の腕前を持つ。
- この番組の天気予報は百発百中だと有名だ。
- あの人の占いは百発百中だそうだ。
「百発百中」の由来
「百発百中」は、中国春秋時代の出来事に由来しています。
楚(そ)の国の将軍であった養由基(ようゆうき)は、その弓の腕前で有名でした。彼が100歩離れたところにある柳の葉を100回射ったうち100回命中させ、見物人を感心させたというエピソードがあるのです。
また、この逸話には続きがあります。養由基に対してある人が「そのまま休まず弓を射続けていたら、いつか疲れた時に的を外してしまいます。そうなれば、これまでの百発百中は無駄になってしまうでしょう。」と声をかけたというものです。
辞め時を見極めることの大切さも説くこのエピソードは、『戦国策』や『史記』に記載されています。
「百発百中」の類義語
百発百中には以下のような類義語があります。
- 一発必中(いっぱつひっちゅう):矢などを必ず命中させること。
- 百歩穿揚(ひゃっぽせんよう):射撃の腕が優れていること。
一発必中は、一本の矢を必ず的中させる様子を表しています。これが転じて、一度で確実に成功させるということも指します。
百発百中と同じエピソードに由来するのが、百歩穿揚です。「穿」には穴をあけるという意味があり、「楊」は柳を意味しています。
「百発百中」の英語訳
百発百中を英語に訳すと、次のような表現になります。
- on target every time
(毎回的中する) - never miss the mark
(決して失敗しない) - always hitting the bull’s-eye
(常に的の中心を射る) - infallible
(絶対確実な)
まとめ
以上、この記事では「百発百中」について解説しました。
読み方 | 百発百中(ひゃっぱつひゃくちゅう) |
---|---|
意味 | 何度やっても必ず成功すること |
由来 | 中国春秋時代の弓の名人である養由基の逸話から |
類義語 | 一発必中、百歩穿揚など |
英語訳 | on target every time(毎回的中する)など |
漢字からも意味を連想しやすい「百発百中」は、誰にでも親しみのある四字熟語でしょう。由来となった逸話や英語訳も頭に入れておくと、周りに差をつけられますね。