「市」と「町」と「村」の違いとは?以外と区別しにくい?

違いのギモン

基本的に地域は「市」と「町」と「村」に分けられていますが、どうしてそのように分けられているのかご存知ですか。

分け方には区や郡もありますが、この記事では、「市」と「町」と「村」の違いについて解説します。

結論:どこにルールが載っているか

「市」と「町」と「村」の違いは、どこにルールが載っているかです。

「市」は、地方自治法によって条件が定められていて、「町」は都道府県が定めている条例に規定があり、「村」の定義は特に法律で定められていません。

「市」についてもっと詳しく


「市」になるための決まりは、地方自治法に載っています。

「市」になるには、人口が通常は5万人以上必要ですが、昭和40年以降は、市町村の合併の特例に関する法律の規定が適用されれば、人口は3万人以上が条件になります。

他には、中心となる市街地に家が全体の家の数の6割以上あることや、商工業に関わる人たちやその家族の割合が6割以上必要であるなどの条件があります。

平成28年10月10日時点では、791個の「市」があります。

日本の「市」の例

  • 弘前市(青森県)
  • 横浜市(神奈川県)
  • 四万十市(高知県)

「町」をもっと詳しく


「町」であるためには、その「町」のある都道府県の条例に定められている条件を満たす必要があり、平成28年10月10日時点で、744の「町」があります。

例えば、福島県では、人口が8千人以上で中心となる市街地に全体の6割の住宅があること、商工業に関わる人の人口が全体の5割以上いることなどがあります。

条例はそれぞれの都道府県によって違うので、どのような条件になっているのかは、確認が必要です。

日本の「町」の例

  • ニセコ町(北海道)
  • 草津町(群馬県)
  • 白浜町(和歌山県)

「村」をもっと詳しく


「村」の定義は、法律では特に定められていないので、「市」の条件も「町」の条件も満たさない地方自治体が「村」なり、平成28年10月10日時点で、183の「村」があります。

それから、一度「村」から「町」になるとたとえ人口が減ったとしても、「村」に戻す必要がないので、「町」の条件を申請当時は満たしていたが、現在は満たしていない場合もあります。

日本の「村」の例

  • 白馬村(長野県)
  • 東吉野村(奈良県)
  • 木沢村(徳島県)

まとめ

以上、この記事では、「市」「町」「村」の違いについて解説しました。

  • :人口が5万か3万人以上
  • :それぞれの都道府県の条例を満たす
  • :法律上のルールはない

「市」になるための条件が一番明確ですが、「町」は都道府県によって異なる可能性がありそうですね。違いを知ることで、自分たちが住んでいる自治体が「市」になる可能性があるかどうかが分かります。