今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「一世一代(いっせいちだい)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「一世一代」をざっくり言うと……
読み方 | 一世一代(いっせいちだい) |
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意味 | 人生でたった一度の、非常に重要な出来事 |
類義語 | 後生一生、一世一度 |
英語訳 | once in the life time(人生のなかでたった一度の)、the first ans last experience of lifetime(人生のなかで最初で最後の経験) |
「一世一代」の意味をスッキリ理解!
「一世一代」の意味を詳しく
「一世」と「一代」は、どちらも人間の一生のことを指します。
つまり、同じ意味をもつ2つの熟語を組み合わせることで、「人生」という意味を強調しているのです。この強調が、「人生のなかで最も重大なこと」という意味合いをつくりました。
したがって、「一世一代」は「人生で二度とないような、非常に重要な出来事」という意味をもちます。
もともと、「一世一代」は芸能用語でした。能や歌舞伎の役者は、役者人生を締めくくる最後の舞台で、最も得意な役を演じます。このことを「一世一代」と指したのです。
ですから、現在でも、役者や俳優の最後の演技を「一世一代」と表現する場合があります。しかし、その場合、「一世一代」は「いっせいちだい」ではなく「いっせいいちだい」と読むため、注意しましょう。
「一世一代」の使い方
- あの選手にとって、明日の大きな試合は一世一代の勝負となる。
- 私はいま、一世一代の挑戦をしている。それは長編小説の執筆だ。
- 結婚式は一世一代のイベントである。
- 彼女の引退前の最後の演技は、一世一代(いっせいいちだい)だった。
上記のように、「一世一代」は、人生のなかで重要なターニングポイントを表す際に使われます。また、前向きな意味合いで用いられていることもわかります。
なお、3つ目の文に登場する「一世一代」を「いっせいいちだい」と読むことに注意しましょう。前述のとおり、役者の最後の演技を指す場合は読み方が変わるのです。
「一世一代」の類義語
「一世一代」には以下のような類義語があります。
- 一世一度(いっせいちど):人生で二度とないような重要なこと
- 後生一生(ごしょういっしょう):現世と来世を合わせた時間のなかでも、たった一度のこと。
「一世一度」は、「一世一代」と全く同じ意味をもちます。
一方、「後生一生」は、「今の人生だけでなく、生まれ変わったあとの人生の時間を合わせたとしても、もうこのような重要な出来事はないだろう」と表現するときに使います。つまり、「後生一生」は「一世一代」よりも、出来事の重要性をより強く表すのです。
「一世一代」の英語訳
「一世一代」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- once in the life time
(人生のなかでたった一度の) - the first ans last experience of lifetime
(人生のなかで最初で最後の経験)
まとめ
以上、この記事では「一世一代」について解説しました。
読み方 | 一世一代(いっせいちだい) |
---|---|
意味 | 人生でたった一度の、非常に重要な出来事 |
類義語 | 後生一生、一世一度 |
英語訳 | once in the life time(人生のなかでたった一度の)、the first ans last experience of lifetime(人生のなかで最初で最後の経験) |
誰もが、人生のなかで大事な局面を迎えることがあります。
そのような場面で「一世一代」という四字熟語を思い出し、気を引き締めましょう。