「所見」の意味とは?使い方から英語や類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「所見(しょけん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「所見」をざっくり言うと……

読み方所見(しょけん)
意味あることを見た結果出た意見や判断
類義語見解、意見、見立て、存意
英語訳impression(印象)、opinion(意見)、observation(観察結果)

「所見」の意味をスッキリ理解!

所見(しょけん):あることを見た結果出た意見や判断

「所見」の意味を詳しく

「所見」という熟語は、用いられている漢字を訓読みすると、その意味をより理解しやすくなります。

「所見」は、漢字の順序を逆にすると「見た所」と読めます。ここで見ているのは、「内面」ではなく「外見」です。

したがって、「所見」は「ある事柄を見たことで、得られた意見や判断」を意味するのです。

「所見」は、あくまで外見からのみの簡易的な判断のことを指しています。「一見したところ」というイメージを持つといいでしょう。

 

「所見」に似た言葉に「所感(しょかん)」があります。こちらの熟語は、「感」という字が使われていることから「ある事にふれて感じたこと」を意味しています。「所見」のように「意見」や「判断」を意味していないため、間違えないように注意しましょう。

「所見」の使い方

「所見」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。

  1. 医者の所見によれば、体に異常は無く、睡眠時間が足りていないことによる不調だそうだ。
  2. 小学校の先生は、クラスの子ども全員に通知表の所見を書かなければならないので大変だ。
  3. 今月から始まる党の代表を決める選挙に向けて、候補者らが所見演説を行った。

上記の例文のように、「所見」は「医者」や「先生」、また「政治家」といった専門家がコメントすることに対して使われるのが一般的です。

 

①の例文は、「医者の診断」についてです。ここでは、「医者」という専門家が患者を診て、病状などの有無について判断を下しているさまを「所見」と表現しています。ちなみに、診断書の「所見」の欄に書かれる「所見が認められます」という表現は、「異常がある」という意味です。

②の例文は、通知表の「所見」の欄に関しての例文です。この「所見」には、先生から見て、子どもが頑張っていたことや特に成長した点などの「学校生活の様子」が記されます。

そして最後の例文にあるように、「所見」は政治の世界でもよく用いられている言葉です。例文の他に、首相や大臣などが、自身の意見や考えを話しているさまを、「~に関して所見を述べる」を用いて表現することが多くあります。

 

このように「所見」は改まった場面でよく使われる単語です。「所見」の砕けた表現として、「感想」が挙げられます。時と場合によって上手く使い分けましょう。

「所見」の類義語

所見には以下のような類義語があります。

  • 見解:物事に対する考え方
  • 意見:ある事柄に対する考え
  • 見立て:見て選び定めること
  • 存意(ぞんい):考えていること

「所見」の英語訳

所見を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • impression
    (印象)
  • opinion
    (意見)
  • observation
    (観察の結果)

「所見」の「簡単に見たところの」というニュアンスを共通しているのは、“impression” です。しかし、「印象」という意味であるため、「感じたこと」を意味する「所感」の方に意味が近いといえます。

また、動詞の形で「所見を述べる」と表現したい場合は、それぞれ “give one’s impression of” ・ “express one’s opinion on” ・ “make an observation on” とします。これらの後ろに、何に対しての「所見」なのかを入れれば、「~についての所見を述べる」という表現が出来あがります。

まとめ

以上、この記事では「所見」について解説しました。

読み方所見(しょけん)
意味あることを見た結果出た意見や判断
類義語見解、意見、見立て、存意
英語訳impression(印象)、opinion(意見)、observation(観察結果)

「所見」という熟語は、病院に行った際や新聞などのニュースでよく出てくる大事な言葉です。意味や使い方をきちんと理解しておきましょう。