今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ブービー」です。
「ブービー」の意味や使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
☆「ブービー」をざっくり言うと……
英語表記 | ブービー(booby) |
---|---|
意味 | 最下位、または最下位から2番目 |
語源 | 「間抜け」の意味のスペイン語 “bobo” から |
類義語 | 最下位、ビリ、ビリ2 |
「ブービーメーカー」とは? | 「最下位」という意味の和製英語 |
「ブービー」とは?
「ブービー」の意味を詳しく
「ブービー」とは、最下位、または最下位から二番目の人のことです。
「ブービー賞」という言葉で聞いたことのある人が多いのではないでしょうか。
レクリエーションやレースなどで「最下位から二番目の人に贈られる賞」のことです。
景品などがもらえることも多いです。
このことからわかるように「ブービー」というカタカナ語は「最下位から二番目の人」という意味があります。
しかし、「最下位の人」という意味で使われていることもあります。
実は、どちらも正しいのです。
もともと英語圏で使われていた「ブービー」という言葉は「最下位」を指す言葉でした。
海外で「ブービー賞」と言うと、最下位の人に贈られることが多いです。
また、海外のブービー賞では、ジョーク交じりの粗末な景品が与えられることが多いです。
ではなぜ、日本のブービー賞は「最下位から二番目」の人に贈られるようになったのでしょうか。
理由は、「最下位の人に贈られる賞」にしてしまうとわざとビリになる人が出てきてしまうからです。
日本のブービー賞は、海外に比べて豪華な景品が用意されることが多いです。
そのため、上位を狙うのではなく始めからブービー賞を狙ってビリになろうとする人が出てきてしまいました。
これを阻止するためにビリではなく、ビリから2番目の人にブービー賞が贈られるようになりました。
ビリは誰でもなれますが、「ビリから二番目」というのは狙うのが難しいので、このシステムになったのだと考えられます。
これに伴って「ブービー」という言葉自体も「ビリから2番目」という意味に変化しました。
日本では「最下位から二番目」を指すのが一般的ですが、元の意味の「最下位」として使っても間違いではありません。
「ブービー」の使い方
「ブービー」には以下のような使い方があります。
- ブービー賞をもらうのは恥ずかしかった。
- 運動会の徒競走でブービーになってしまった。
- ブービー賞の景品が豪華でうらやましい。
「ブービー」の語源
「ブービー」の語源は英語の “booby” です。
英語の “booby” にももとになった言葉があります。
スペイン語の “bobo” という単語です。
“bobo” は「バカ」や「間抜け」という意味のスペイン語です。
この “bobo” に接尾語の「y」がついて英語の “booby” になりました。
「ブービートラップ」という言葉を聞いたことがある人もいると思います。
これは「間抜けをひっかける罠」という意味です。
「ブービー」の類義語
「ブービー」には以下のような類義語があります。
- 最下位
- ビリ
- ビリ2
➌の「ビリ2」とは「ビリから2番目」の意味です。
同じような言い方で「ビリから3番目」を「ビリ3」、「ビリから4番目」を「ビリ4」などのように言うことができます。
ちなみに、「ビリ」という言葉は「尻(しり)」が転じて「ひり」になり、最終的に「ビリ」という発音になったといわれています。
「ブービーメーカー」とは?
先ほど、海外では最下位のことを「ブービー」と言い、日本では最下位から二番目の人のことを「ブービー」と呼ぶといいました。
では、日本で「最下位の人」のことは何と呼ぶのでしょうか。
日本で「最下位の人」のことは「ブービーメーカー」と呼びます。
「ブービー賞」に加えて「ブービーメーカー賞」が与えられることもあります。
しかし、「ブービーメーカー」というカタカナ語は日本独自の和製英語なので、海外では伝わりません。注意しましょう。
日本は、とにかく賞をあげるのが好きなようで5番、10番などのきりのいい数字にも「飛び賞」と呼ばれる賞を与えることがあります。
まとめ
以上、この記事では「ブービー」について解説しました。
英語表記 | ブービー(booby) |
---|---|
意味 | 最下位、または最下位から2番目 |
語源 | 「間抜け」の意味のスペイン語 “bobo” から |
類義語 | 最下位、ビリ、ビリ2 |
「ブービーメーカー」とは? | 「最下位」という意味の和製英語 |
「ブービー」が「最下位」の意味なのか「最下位から二番目」の意味なのかをはっきり断言できない人が多かったと思います。
この機会に覚えてしまいましょう。