今回ご紹介する言葉は、ことわざの「惚(ほ)れて通えば千里も一里」です。
言葉の意味、使い方、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「惚れて通えば千里も一里」をざっくり言うと……
読み方 | 惚(ほ)れて通えば千里も一里 |
---|---|
意味 | 惚れた相手のところへ行くのは、どんなに長い道のりでも苦にならないという意味 |
由来 | 江戸時代に庶民に親しまれた歌の一部 |
類義語 | 遠くて近きは男女の仲 |
対義語 | 惚れたが因果 |
英語訳 | Love laughs at distance.(愛には距離など問題にならない。) |
このページの目次
「惚れて通えば千里も一里」の意味をスッキリ理解!
「惚れて通えば千里も一里」の意味を詳しく
「惚れて通えば千里も一里」は、惚れた相手のところへ行くのは、どんなに長い道のりでも苦にならないという意味のことわざです。
一里は約3.94kmです。つまり、千里は約3940kmです。
日本列島の最北端から最西端までが3294kmなので、「千里」は「日本を端から端まで移動するよりも長い距離」であるといえます。
つまり、「惚れて通えば千里も一里」を文字通りに解釈すると、「惚れて通えば3940kmが3.94kmに感じられる」となります。
少し大げさですが、「千里」という言葉で非常に長い距離を表しています。また、「一里」という言葉で非常に短い距離を表しています。
「惚れて通えば千里も一里」の使い方
- 週末に片道4時間かけて彼女に会いに行くなんて、惚れて通えば千里も一里だな。
- 惚れて通えば千里も一里と思っていたが、やっぱり遠い。結局遠距離であることが別れる原因になってしまった。
「惚れて通えば千里も一里」の由来
「惚れて通えば千里も一里」は、江戸時代に庶民に親しまれた歌の一部を抜粋した言葉です。
江戸時代には参勤交代(※)という制度があり、夫婦が離れて暮らすことも多々ありました。また、主要な交通手段は馬だったため、長距離の移動は非常に時間がかかりました。
現代のように、電話でこまめに連絡をとることもできませんでした。そのため、「時間をかけて会う」ことが、今以上に重要なものでした。
そのため、「惚れて通えば千里も一里」に続いて、「会わずに戻ればまた千里」とも言われていたそうです。
- 参勤交代(※):各藩の藩主が一年おきに江戸へ訪れる制度のこと
「惚れて通えば千里も一里」の類義語
「惚れて通えば千里も一里」には以下のような類義語があります。
- 遠くて近きは男女の仲:男女の仲は、少しも縁がなさそうなほどかけ離れていても、意外と結ばれやすいということ
「惚れて通えば千里も一里」の対義語
「惚れて通えば千里も一里」には以下のような対義語があります。
- 惚れたが因果:惚れたんだから、苦労するのもやむを得ないという意味
「惚れて通えば千里も一里」の英語訳
「惚れて通えば千里も一里」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Love laughs at distance.
(愛には距離など問題にならない。)
まとめ
以上、この記事では「惚れて通えば千里も一里」について解説しました。
読み方 | 惚(ほ)れて通えば千里も一里 |
---|---|
意味 | 惚れた相手のところへ行くのは、どんなに長い道のりでも苦にならないという意味 |
由来 | 江戸時代に庶民に親しまれた歌の一部 |
類義語 | 遠くて近きは男女の仲 |
対義語 | 惚れたが因果 |
英語訳 | Love laughs at distance.(愛には距離など問題にならない。) |
好きな人にはどんなに遠くても会いたいという気持ちはいつの時代も変わらないのですね。