「張り子の虎」の意味とは?読み方は?使い方から類義語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「張(は)り子の虎」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「張り子の虎」をざっくり言うと……

読み方張り子の虎
意味主体性がなく、ただうなずくだけの人のこと
由来張子の虎の首が動く仕組みになっていることから
類義語虚仮威し、大言壮語、尻馬に乗る
英語訳paper mache tiger(張子の虎)

「張り子の虎」の意味をスッキリ理解!

張(は)り子の虎:主体性がなく、ただうなずくだけの人

「張り子の虎」の意味を詳しく

「張り子の虎」とは、主体性がなく、ただうなずくだけの人という意味のことわざです。また、首を動かす癖のある人という意味もあります。

さらに、肩書きだけで実力がない人や、弱いくせに虚勢を張っている人のことも表します。つまり、見かけだけで中身は大したことのない人のことを指すことわざでもあります。

「張り子」とは、木や粘土の型に紙を貼り付け、色付けしたおもちゃです。日本全国で作られていて、虎だけでなく、犬やだるま、牛など様々な形の張子があります。虎の張子は、香川県で作られている伝統工芸品です。

「張り子の虎」ということわざは、良い意味ではありません。しかし、虎は、本来は神聖な生き物とされていて、魔除けの効果があるといわれています。そのため、虎の張子自体は、端午の節句のときに飾る縁起物です。

「張り子の虎」の使い方

  1. デートプランを提案するものの、彼は張り子の虎なので困っている。
  2. 友達に旅行の計画を提案してみても、張り子の虎なので、私が全て決めなければならない。
  3. あの人は張り子の虎のようだ。首のストレッチなのか分からないが、よく首を動かしている。
  4. 彼女は張り子の虎だ。いつも大きな目標を掲げるが、達成したことは一度もない。

①の例文や②の例文では、「提案したことに対して全て賛同する人」という意味で使用しています。

③の例文は、「首を動かす癖のある人」を指して、張子の虎にたとえています。

一方、④の例文は「自分の能力以上の目標を立てるものの、結局はいつも達成できていない人」という意味で使っています。

「張り子の虎」の由来

「張り子の虎」は、虎の形をした張子で、首が動く仕組みになっています。これが由来となり、自分の意見を持たずに人の意見に同調する人や、首を動かす癖のある人のことを表す言葉になりました。

また、見た目は虎なので強そうですが、実際は紙で作られています。また、中も空洞です。このことから、見かけだけで中身は大したことのない人という意味にもなりました。

「張り子の虎」の類義語

「張り子の虎」には以下のような類義語があります。

  • 虚仮威し(こけおどし):見かけだけが立派なこと
  • 大言壮語(たいげんそうご):自分の能力でできる以上のことを言う人のこと
  • 尻馬(しりうま)に乗る:人の言うことに考えもせずに同調し、軽率な行動を取ること

「張り子の虎」の英語訳

「張り子の虎」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • paper mache tiger
    (張り子の虎)

まとめ

以上、この記事では「張り子の虎」について解説しました。

読み方張り子の虎
意味主体性がなく、ただうなずくだけの人のこと
由来張子の虎の首が動く仕組みになっていることから
類義語虚仮威し、大言壮語、尻馬に乗る
英語訳paper mache tiger(張子の虎)

自分の意見を持つことは大切です。しっかりと自分の意見を持ち、張子の虎と言われないようにしたいですね。