今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「カタストロフィ」です。
「カタストロフィ」の意味・使い方・語源・よくある間違いについてわかりやすく解説します。
☆「カタストロフィ」をざっくり言うと……
英語表記 | カタストロフィ (catastrophe) |
---|---|
意味 | 大惨事、物語の悲劇的な結末 |
語源 | ギリシア語の “katastrophe” |
よくある間違い | ×→ “catastrophy” 、◯→ “catastrophe” |
「カタストロフ 」とは?
「カタストロフィ」の意味を詳しく
「カタストロフィ」とは、「大災害」「物語の破滅的な結末」といった意味を持つ言葉です。
英語では “catastrophe” と表記し、日本では「キャタストロフィ」、フランスでは「カタストロフ」と呼ばれることもあります。
ギリシア語の “katastrophe” に由来があり、通常は「大惨事・大災害」などと訳されますが、演劇などの物語の世界では違った意味を持ちます。
「カタストロフィ 」の2つの意味
- 通常
- 大惨事
- 大災害
- 大変動
- 演劇などの物語の世界
- 悲劇的な結末
- 破局
なお、②の「演劇などの物語の世界」において、ごく稀に「カタストロフィ」を「大団円」という前向きな意味で捉えることがあります。
これは、世界が終わるような大災害が起こったら、何もかも結末を迎えるということから、「カタストロフィ」を「単なる結末」と訳したかたちになります。
しかし、演劇の世界での「カタストロフィ」は、「物語の絶頂から急降下してクライマックスを迎える」という意味を持っています。
よって、「カタストロフィ」を単なる結末と訳すのは不自然であり、本来の意味としては「大惨事」のような後ろ向きな捉え方になります。
「カタストロフィ」の使い方
- 日本では、「震度7を記録する地震」のようなカタストロフィが珍しくない。
- カタストロフィという言葉を聞くと、昔流行った「終末論」を思い出す。
- シェイクスピアの作品の多くは、カタストロフィで最後を締められている。
「カタストロフィ」という言葉は、日本ではあまり聞きなれない言葉です。
もし、この言葉を知らない人に、「カタストロフィ」の意味を正しく伝える場合には、以下のように訳すといいでしょう。
カタストロフィの訳し方
- 大惨事
- 大災害
「カタストロフィ」の語源
日本でよく使われている「カタストロフィ 」は、英語の “catastrophe” からきています。
しかし、その大元の由来はギリシア語の “katastrophe” です。
“kata” は「下方・土台」、 “strophe” は「ひっくり返す」を意味し、まとめると「転覆」という意味になります。
この「転覆」という意味が、「大惨事・大災害」などと結びついて、今日では「カタストロフィ=台風・大地震」というイメージで捉えられています。
なお、演劇や小説のような物語の世界では、悲劇的な結末のことを「カタストロフィ 」と呼びます。
「土台をひっくり返す」という意味が転じて、このような使われ方をするようになったのですね。
「カタストロフィ」のよくある間違い
「カタストロフィ」の英語表記での綴りは、 “catastrophe” が正しいです。
しかし、 “catastrophy” と間違って表記してしまう人が珍しくありません。
日本語的に読んでしまうと、 “phe” と “phy” はどちらも「フィ」になりますが、 “phy” は英語的には「ファイ」という読みになります。
難しい英単語ではありますが、正確な綴り・読み方ともにしっかりと抑えていきましょう。
なお、フランスでは同じ “catastrophe” でも、「カタストロフ」と発音します。
日本・英語圏・フランスで、読み方と表記の仕方が微妙に違うので混乱する人も多いと思います。
下記に、それぞれの国での読み方・表記の仕方をまとめましたので、参考にしてみてください。
- 日本
- 表記:カタストロフィ、カタストロフ、キャタストロフィ
- 読み方:カタストロフィ、カタストロフ、キャタストロフィ
- 英語圏
- 表記: “catastrophe”
- 読み方:カタストロフィ
- フランス
- 表記: “catastrophe”
- 読み方:カタストロフ
まとめ
以上、この記事では「カタストロフィ (catastrophe)」について解説しました。
英語表記 | カタストロフィ (catastrophe) |
---|---|
意味 | 大惨事、物語の悲劇的な結末 |
語源 | ギリシア語の “katastrophe” |
よくある間違い | ×→ “catastrophy” 、◯→ “catastrophe” |
日本は、世界的にも珍しい地震大国です。
よって、大地震というカタストロフィがごく身近にある国といえます。
いつあなたの住んでいる地域で、大震災が起こるかわからないので、今のうちからしっかりと備えておきましょう。