今回ご紹介する言葉は、故事成語の「下学上達」です。
「下学上達」の意味、例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「下学上達」をざっくり言うと……
読み方 | 下学上達(かがくじょうたつ) |
---|---|
意味 | 初歩的なことから学びはじめて少しずつ高度な真理に到達していくこと |
由来 | 『論語』の中に出てくる孔子の言葉から |
類義語 | 下学之功 |
英語訳 | beginning one’s studies with something familiar and gradually increasing the depth of learning (勉強は馴染み深いところから初めて徐々に深めていくべきだ) |
「下学上達」の意味をスッキリ理解!
「下学上達」の意味を詳しく
「下学上達」とは、初歩的なことから学びはじめて少しずつ高度な真理に到達していくことです。
つまり、身近なことから学び始めて進歩向上していくことを表しています。
ちなみに、「下学」とは身近なことを学ぶことを表しています。
また、「上達」とは高度な段階に到達することを表します。
ちなみに、「下学して上達す」と表記されることもあります。
「下学上達」の例文
- 下学上達という言葉があるだろう。受験勉強もまずは基礎から学び始めていくべきだ。
- 下学上達という言葉を座右の銘にして、毎日コツコツ努力を積み重ねております。
- 下学上達という言葉を思い出せ。いきなり応用から始めても身につかないぞ。
「下学上達」の由来
「下学上達」の出典は『論語(ろんご)』の「憲問(けんもん)」という章です。
詳しく見ていきましょう。
あの日、孔子は「誰も私のことをわかってくれない」と嘆いていました。
これに対し、弟子の子貢(しこう)は「先生のことを分かってくれる者がないなんてこと、あるわけがないです」と言います。
すると、孔子は「これまで不運だったときも天をうらんだり、人をとがめたりしたことは一切なかった。身近なことからはじめてだんだん高尚なことに到達しようとしてきた。だけど誰もわかってくれない。なんだかんだあっても、私のことをわかってくれるのは天なのだ」と答えたのです。
『論語』とは孔子と彼の弟子の言行を、弟子たちが記録した書物です。
儒教でもっとも重要視されている「四書(ししょ)」のうちのひとつになっています。
「下学上達」の類義語
「下学上達」には以下のような類義語があります。
- 下学之功(かがくのこう)
「下学上達」の英語訳
「下学上達」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- beginning one’s studies with something familiar and gradually increasing the depth of learning
(勉強は馴染み深いところから初めて徐々に深めていくべきだ)
まとめ
以上、この記事では「下学上達」について解説しました。
読み方 | 下学上達(かがくじょうたつ) |
---|---|
意味 | 初歩的なことから学びはじめて少しずつ高度な真理に到達していくこと |
由来 | 『論語』の中に出てくる孔子の言葉から |
類義語 | 下学之功 |
英語訳 | beginning one’s studies with something familiar and gradually increasing the depth of learning (勉強は馴染み深いところから初めて徐々に深めていくべきだ) |
「下学上達」は何事においても基本ですよね。
一度に多くのことをやろうと思わないで、少しずつ積み上げていくのが正解です。
この故事成語を日常生活に役立てていきたいものです。
また、この故事成語を用いるのにピッタリな場面があったら、ぜひ使っていきたいですよね。