今回ご紹介する言葉は、故事成語の「麒麟児」です。
「麒麟児」の意味、例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「麒麟児」をざっくり言うと……
読み方 | 麒麟児(きりんじ) |
---|---|
意味 | 才能が優れていて将来が期待される少年のこと |
由来 | 麒麟の出現が聖人の出現の前兆だとされていたことから |
類義語 | 神童、逸材、スーパールーキー |
英語訳 | a wonder child |
「麒麟児」の意味をスッキリ理解!
「麒麟児」の意味を詳しく
「麒麟児」とは、才能が優れていて将来が期待される少年のことです。
「○○の麒麟児」という使い方をされることが多いでしょう。
例えば、過去の日本には「山陰の麒麟児」と呼ばれた武将がいます。
「麒麟児」の例文
- 彼は十代のうちに日本代表に選ばれたので、麒麟児と呼ばれている。
- 彼は将棋界の麒麟児と呼ばれている。
- かつて麒麟児と呼ばれていた彼の名前を、最近は聞かなくなった。
「麒麟児」の由来
「麒麟児」の出典は杜甫(とほ)の「徐卿二子歌」という詩です。
詳しく見ていきましょう。
古くから、中国には「聖人が出て国が治まると麒麟が現れる」という言い伝えがありました。
そして、幼いころから天才的な才知や技芸を発揮し、将来有望とされる少年を「麒麟児」と呼んでもてはやしていました。
これが麒麟児という故事成語の由来です。
麒麟とは、動物園にいる首の長い動物ではありません。
麒麟とは、中国の晋和に登場する想像上の生き物です。
鳳凰(ほうおう)、龍、霊亀(れいき)と並んで四霊(しれい)と呼ばれています。
そして、麒麟は毛皮を持つ獣の長であるとされています。
ちなみに、麒麟は獅子の頭を持ち、虎の目を持ち、鹿の角と体を持ち、牛の尾と馬の蹄(ひずめ)、龍のウロコと黄色い毛に覆われていると言われています。
つまり、簡単に言うとキメラということです。
そして、麒麟の描写は時代によって細かいところが異なっています。
ちなみに、麒麟は頭脳に優れ、性格は温厚で、動物も植物も殺さず、平和な時代にしか現れないと言われています。
このことから、麒麟は「聖人が現れて平和になる前兆」だとされています。
「麒麟児」の類義語
「麒麟児」には以下のような類義語があります。
- 神童
- 逸材
- ホープ
- 大型新人
- スーパールーキー
「麒麟児」の英語訳
「麒麟児」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- a wonder child
(驚くべき才能を持つ子ども)
まとめ
以上、この記事では「麒麟児」について解説しました。
読み方 | 麒麟児(きりんじ) |
---|---|
意味 | 才能が優れていて将来が期待される少年のこと |
由来 | 麒麟の出現が聖人の出現の前兆だとされていたことから |
類義語 | 神童、逸材、スーパールーキー |
英語訳 | a wonder child |
「麒麟児」という故事成語は有名なので、聞いたことがあるという方も多かったのではないでしょうか。
そして、この言葉はとてもいい言葉なので、ふさわしい場面があれば積極的に使っていきたいですね。