今回ご紹介する言葉は、故事成語の「同病相憐れむ(どうびょうあいあわれむ)」です。
「同病相憐れむ」の意味、例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「同病相憐れむ」をざっくり言うと……
読み方 | 同病相憐れむ(どうびょうあいあわれむ) |
---|---|
意味 | 同じ病気や悩み、苦しみなどを持つ者はお互いのつらさがわかるので助け合い、同情しあうものだということ |
由来 | 『呉越春秋』の「同病相憐れみ、同憂相救う」というセリフから |
類義語 | 狼は互いに食わず、烏は烏の目をほじくらない、同悪相助く、など |
英語訳 | Misery makes strange bedfellows |
このページの目次
「同病相憐れむ」の意味をスッキリ理解!
同病相憐れむ:同じ病気や悩み、苦しみなどを持つ者はお互いのつらさがわかるので助け合い、同情しあうものだということ
「同病相憐れむ」の意味を詳しく
「同病相憐れむ」とは、同じ病気や悩み、苦しみなどを持つ者はお互いのつらさがわかるので助け合い、同情しあうものだということです。
そして、「憐」は常用漢字表にのっていない漢字ですが、「同病相哀れむ」ではなく、「同病相憐れむ」と表記するのが一般的です。
「同病相憐れむ」の例文
- 彼と彼女は同じ病気だったので、同病相憐れむという言葉の通り、すぐに意気投合した。
- 私と彼女は同病相憐れむ仲だ。
- 私ははじめて同病相憐れむような友人と出会った。
「同病相憐れむ」の由来
「同病相憐れむ」の出典は『呉越春秋(ごえつしゅんじゅう)』の「闔閭内伝」という章です。
この章に「同病相憐れみ、同憂(どうゆう)相(あい)救う」という表現が出てきます。
これは、「同じ病気や悩み、苦しみなどを持つ者はお互いのつらさがわかるので助け合い、同情しあい、同じ悩みを持っている者は互いを助け合うものだ」という意味です。
ちなみに、この表現は、家族の仇(かたき)を追っているふたりが協力して復讐を遂げる話の中に出てきます。
『呉越春秋』
『呉越春秋』とは、春秋時代の呉と越の興亡に関する歴史書です。
後漢の初期に、趙曄(ちょうよう)という人物によって書かれました。
「同病相憐れむ」の類義語
「同病相憐れむ」には以下のような類義語があります。
- 狼(おおかみ)は互いに食わず
- 烏(からす)は烏の目をほじくらない
- 同悪相助く(どうあくあいたすく)
- 同類相憐れむ
「同病相憐れむ」の英語訳
「同病相憐れむ」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Misery makes strange bedfellows.
(不幸は奇妙な仲間を作る) - Misery loves company.
(不幸は仲間を好む) - follow sufferers pity each other
(同じようなことで苦しんでいる人はお互いに同情する) - some disease phase mercy
(いくつかの病気は互いに情けをかけあう)
まとめ
以上、この記事では「同病相憐れむ」について解説しました。
読み方 | 同病相憐れむ(どうびょうあいあわれむ) |
---|---|
意味 | 同じ病気や悩み、苦しみなどを持つ者はお互いのつらさがわかるので助け合い、同情しあうものだということ |
由来 | 『呉越春秋』の「同病相憐れみ、同憂相救う」というセリフから |
類義語 | 狼は互いに食わず、烏は烏の目をほじくらない、同悪相助く、など |
英語訳 | Misery makes strange bedfellows |
「同病相憐れむ」という状態は理解できるという人も多いのではないでしょうか。
やはり、人は共通部分があると、相手の気持ちがよくわかって、仲良くなりやすいものです。