今回ご紹介する言葉は、故事成語の「人生意気に感ず」です。
「人生意気に感ず」の意味、例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「人生意気に感ず」をざっくり言うと……
読み方 | 人生意気に感ず |
---|---|
意味 | 人は利害や打算で行動するのではなく、相手の心意気に感動して動くものだということ |
由来 | 『述懐』という詩の「人生意気に感ず、功名誰か復論ぜん」という表現から |
英語訳 | It is in one’s heart that moves others |
「人生意気に感ず」の意味をスッキリ理解!
人生意気に感ず:人は利害や打算で行動するのではなく、相手の心意気に感動して動くものだということ
「人生意気に感ず」の意味を詳しく
「人生意気に感ず」とは、人は利害や打算で行動するのではなく、相手の心意気に感動して動くものだということです。
ちなみに、「意気」とは、やり遂げようとする積極的な気持ちのことを表しています。
そして、「人生粋に感ず」「人生意義に感ず」などと表記するのは間違いなので注意が必要です。
「人生意気に感ず」の例文
- 「人生意気に感ず」だ。利害ばっか考えていたら、部下がついてこないぞ。
- 人生意気に感ずと言うだろう。利害で友達付き合いをするべきではないよ。
- 人生意気に感ずという言葉の通り、情熱を持つ部長は魅力的に感じた。
「人生意気に感ず」の由来
「人生意気に感ず」の出典は魏徴(ぎちょう)の『述懐(しゅっかい)』という詩です。
ちなみに、『述懐』という詩は、王様から命令を受けて敵地へ交渉に赴くときの断固たる決意をよんだ詩です。
この詩の中に、「人生意気に感ず、功名誰か復(また)論ぜん」という文章が出てくるのです。
ちなみに、この文章は「人は心意気を感じて行動するもので、金銭や名誉のことなど誰が問題にするだろうか」という意味を表しています。
魏徴
魏徴は中国の唐の時代の政治家です。
唐の名君である李世民(りせいみん)を補佐し、宰相をつとめました。
そして、彼が亡くなった時、李世民は「人を鏡とすると、自分の行為の善し悪しがわかるものだが、私は鏡とするべき人物の1人を失った」と嘆きました。
「人生意気に感ず」の英語訳
「人生意気に感ず」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- It is in one’s heart that moves others.
(他の人を動かすのは心意気である) - Heart is won by someone’s strength of spirit.
(人の心は誰かの強い精神に惹かれるものだ)
まとめ
以上、この記事では「人生意気に感ず」について解説しました。
読み方 | 人生意気に感ず |
---|---|
意味 | 人は利害や打算で行動するのではなく、相手の心意気に感動して動くものだということ |
由来 | 『述懐』という詩の「人生意気に感ず、功名誰か復論ぜん」という表現から |
英語訳 | It is in one’s heart that moves others |
やはり心意気は重要ですよね。
人を動かす時には利益などではなく、心意気で動かしていきたいものです。