今回ご紹介する言葉は、故事成語の「天網恢恢疎にして失わず(てんもうかいかいそにしてうしなわず)」です。
この故事成語はリズムがよくて、つい使ってみたくなりますよね。
しかし、意味を知らないまま使ってしまうと、恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。
そこで、「天網恢恢疎にして失わず」の意味、由来、例文、類義語、英訳についてわかりやすく解説します。
☆「天網恢恢疎にして失わず」をざっくり言うと……
読み方 | 天網恢恢疎にして失わず(てんもうかいかいそにしてうしなわず) |
---|---|
意味 | 悪事をすると必ず罰を受けるということ |
由来 | 天は良いことも悪いこともしっかり漏れがないように見ているものだ、という故事 |
類義語 | お天道様はお見通し、天に眼、眼は天を走る、など |
英語訳 | Heaven’s vengeance is slow but sure. |
このページの目次
「天網恢恢疎にして失わず」の意味をスッキリ理解!
「天網恢恢疎にして失わず」の意味を詳しく
「天網恢恢疎にして失わず」とは、「悪事をすると必ず罰を受ける」ということです。
「天網恢恢疎にして漏らさず」と表記されることもありますが、意味は同じです。
また、「恢恢」は「恢々」と表記されることもあります。
ただ、「恢恢」を「怪怪」と表記するのは間違いです。
ちなみに、「天網」とは、天の神様が張り巡らす網のことです。
また、「恢恢」は、広くて大きいさまを表しています。
そして、「疎」とは、目が粗いことです。
「天網恢恢疎にして失わず」の由来
「天網恢恢疎にして失わず」の出典は『老子』です。
また、「天網恢恢疎にして漏らさず」の出典は『魏書』です。
そして、出典が異なるだけでこの2つの言葉の意味は同じです。
そして、天の網の目は粗く、悪事を見逃してしまうことが多いのではないかと考えられることが多いが、天は良いことでも悪いことでもしっかりと漏れのないように見届けているものだ、という意味を表しています。
「天網恢恢疎にして失わず」の例文
- 悪いことはしちゃだめよ、「天網恢恢疎にして失わず」という言葉もあるんだからね。
- 「天網恢恢疎にして失わず」という言葉に従って、悪事は行わないようにしている。
- 「天網恢恢疎にして失わず」という言葉を忘れないようにしなさい。
「天網恢恢疎にして失わず」の類義語
「天網恢恢疎にして失わず」には以下のような類義語があります。
- 当たる罰は薦(こも)着ても当たる
- お天道様はお見通し
- 天に眼
- 天の網
- 天罰覿面(てんばつてきめん)
- 罰は目の前
- 眼は天を走る
- 天に目なし
「天網恢恢疎にして失わず」の英語訳
「天網恢恢疎にして失わず」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Heaven’s vengeance is slow but sure.
(天罰はすぐには来ないが、必ず来るものだ) - Murder will out.
(悪事は必ずばれるものだ)
まとめ
以上、この記事では「天網恢恢疎にして失わず」について解説しました。
読み方 | 天網恢恢疎にして失わず(てんもうかいかいそにしてうしなわず) |
---|---|
意味 | 悪事をすると必ず罰を受けるということ |
由来 | 天は良いことも悪いこともしっかり漏れがないように見ているものだ、という故事 |
類義語 | お天道様はお見通し、天に眼、眼は天を走る、など |
英語訳 | Heaven’s vengeance is slow but sure. |
「天網恢恢疎にして失わず」はとても勉強になる言葉でもあります。
悪事は必ず罰を受けてしまうので、誠実な生き方をしていきたいですよね。