「盤石」と「磐石」はどちらも「ばんじゃく」と読み、漢字も似ているため、パソコンで変換する際にどちらを使えばいいか迷ったことがある人も多いのではないでしょうか。
この記事では、「盤石」と「磐石」の違いと、どちらを使うべきかということについて説明します。
結論:「盤石」と「磐石」の意味は全く同じだが、常用漢字かどうかが違う
実は「盤石」と「磐石」の意味は全く同じです。
しかし、「磐」という漢字は常用漢字ではないため、日常で使う際は「盤石」を使います。
「盤石」をもっと詳しく
「盤石」は元来「非常に大きな岩」という意味を持っており、それが転じて「安定していて揺るぎないこと」という意味を持っています。
「盤」という漢字は「般」という部分と「皿」という部分に分解できます。
「般」は元来「大きなもの」という意味を持っていました。また、「皿」という漢字は「ものを乗せる物」を意味するため、「盤石」は「ものを乗せるための大きなもの」という意味を持っています。
また、「盤」は「囲碁盤」「岩盤」など、平たいもののことをいう際にも使われます。
「盤石」の使い方の例
- 一時は盤石と言われたあの政権ももはや崩壊寸前だ。
- 今回のワールドカップには盤石の体制で挑んだ。
- 彼の主張は盤石のように動かなかった。
- 最初は受け入れられなかったが今となってはその地位を盤石のものとしている。
- たとえ時間がかかったとしても、盤石な基礎を築くべきだ。
「磐石」をもっと詳しく
「磐石」の持つ意味は「盤石」と全く同じで「安定していて揺るぎない様子」「びくともしない様子」という意味を持っています。
しかし「磐」という漢字が、現在の常用漢字には含まれていないので、「磐石」を使う際には「盤石」に書き換える方が好ましいとされています。「磐石」と表記しても間違いではありませんが、一般的ではありません。
「磐」という漢字は、「大きなもの」を表す「般」と「石」が含まれているように、この漢字一文字で「大きな岩」という意味を持っています。
まとめ
以上、この記事では、「盤石」と「磐石」の違いについて解説しました。
- 盤石:大きな岩、非常に安定していてびくともしない様子
- 磐石:「盤石」と同じ意味を持つが、日常では使われない。
今後「盤石」と「磐石」のどちらを使うべきか迷った際には、この記事を思い出してみてください。