ロック音楽が好きな人なら一度は「ハードコア」や「メロコア」という言葉を聞いたことがあるでしょう。この2つの言葉はどちらも音楽のジャンルを表す言葉です。
とても似ているこの2つのジャンルですが、そのルーツなどに違いがあるということを知っていますか?
この記事では「ハードコア」と「メロコア」の違いについて説明します。
結論:パンクロックから生まれた「ハードコア」から「メロコア」が派生した
「メロコア」は「メロディックハードコアパンク」の略称で、ハードコアから派生したジャンルです。
「ハードコア」をもっと詳しく
「ハードコア」はパンク・ロックをルーツにもつロック音楽のジャンルの名前であり、1980年代のアメリカやイギリスで発達しました。
正式にはハードコア・パンク・ロックという名称で、HC、HxC、HxCxなどと省略し表記されることもあります。
ルーツであるパンク・ロックのアップテンポで攻撃的なサウンドをより過激にして、1950年の旋律重視でポップなロックンロール的要素をなくした音楽です。
「ハードコア」は英語のhardcoreという形容詞であり、「筋金入りであること」「頑固であること」「性表現などが過激で露骨であること」を意味します。
音楽性としては、強いビートとリズムが中心で、過激なシャウトやデスボイスを用いて歌われるものが多いです。また、一曲一曲が短く、テンポがとても速いことが特徴です。
また、ヘヴィーメタルの影響で、激しいディストーション(歪み)を効かせたギターで高速な短い旋律の繰り返しが使われることも多いです。
「メロコア」をもっと詳しく
「メロコア」は1980年代に発達した「ハードコア」をルーツに持ちます。ロック音楽のジャンルの一つで、アメリカ西海岸で発祥し1990年代に世界的に流行しました。
「メロコア」は「メロディック・ハードコア・パンク・ロック」の略称で、和製英語です。
「メロコア」の音楽性はそのルーツである「ハードコア」に似ており、曲は短くテンポは速いという特徴を持っていますが、「メロコア」は哀しげでキャッチーなメロディが中心であるという点が、リズム重視のハードコアとは大きく違います。
また、服装は「ハードコア」よりもシンプルで、派手なアクセサリーや化粧は身につけず、Tシャツなどラフな服を着ていることが特徴です。
まとめ
以上、この記事では、「ハードコア」と「メロコア」の違いについて解説しました。
- ハードコア:パンク・ロックがルーツで、リズムが中心の激しい音楽
- メロコア:ハードコアがルーツで、メロディが印象的な激しい音楽
「ハードコア」と「メロコア」はとても近いジャンルであり、聴く人によって感じ方や捉え方が異なるため、はっきりと区別することは難しいです。
しかし、ジャンルなどを気にしなくても楽しめるのが音楽の良さかもしれません。