日本にある大学は大きく3つにわけることができます。
それは、「国立大学」と「公立大学」と「私立大学」です。
これらはそれぞれ違いがあります。
これらの特徴を知らないと大学を正しく選べないかもしれません。
そこで、今回は「国立大学」と「公立大学」と「私立大学」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:運営している団体が違う
次に、「公立大学」とは公立大学法人が設置している大学のことです。
そして、「私立大学」とは学校法人が設置し、運営している大学のことです。
つまり、「国立大学」と「公立大学」と「私立大学」では運営している団体が異なるのです。
「国立大学」をもっと詳しく
国立大学とは国立大学法人が設置している大学のことです。
つまり、国がお金を出して運営しているのが国立大学なのです。
ちなみに、以前は国が設置や運営を行ってしましたが、2003年に国立大学法人法が施行されたことで、運営母体は国立大学法人にかわりました。
ただ、これは民営化されたということではなく、国民の税金で運営していることに変わりはありません。
そして、国立大学は各都道府県に最低1つは存在します。
ちなみに、2017年時点では86の国立大学が存在するようです。
そして、国公立とも呼ばれるくらいなので、公立大学との差はあまりありません。
ちなみに、国立大学では一般的に、まずセンター試験を受験し、その後個別試験を行います。
そして、2つの試験の総合点で合否を判定するのです。
ただ、センター試験は2019年度を最後に廃止される予定なので、その後は別の試験が行われることになるでしょう。
ちなみに、国立大学を受験するのに必要な科目の数は比較的多く、70%以上の大学が5教科7科目以上を課すようです。
そして、国立大学は一般的に難易度が高めです。
特に大都市の近くにある国立大学は難易度が高くなる傾向があります。
特に、医学部の難易度はとても高いでしょう。
ちなみに、国立の医学部にとても人気があるのは、学費が安いからです。
国立大学の学費は基本的にどの学部でも同じです。
そのため、私立では他の学部と違ってとても高い学費を払わなければならない医学部でも、学費が変わらないのです。
そして、国立大学医学部の学費は私立の学費の10分の1以下になることもあるようです。
また、国立大学では教員1人あたりの生徒数が比較的少なめです。
なぜなら、国立大学は私立と比べて定員が少なめだからです。
そのため、教員と密接にかかわることができます。
また、国立大学は明治期に建てられたものが多いです。
そのため、国立大学の建物には歴史があります。
また、特に理系の研究設備は整っている傾向があります。
ただ、その分、国立大学の理系の人気は高いため、入るのは大変でしょう。
ちなみに、国立大学は86校しかないので、選択肢は比較的少なめです。
また、国立大学は一斉に試験を行います。
そのため、受験のチャンスは前期と後期の2回しかありません。
また、後期の試験は前期で落ちた人が合格を狙ってやってくるので、難易度はとても高くなるでしょう。
「公立大学」をもっと詳しく
公立大学とは公立大学法人が設置している大学のことです。
つまり、公立大学は都道府県もしくは市町村などの地方公共団体がお金を出しているのです。
2017年の時点で90校存在します。
そして、地方公共団体が運営しているため、地元に住んでいる人は学費が安くなることもあります。
また、最近では経営難に陥った私立の大学を残すために公立大学法人が買い取り、私立の大学が公立大学として新しいスタートを切ることも増えています。
そして、公立大学は比較的定員が少なかったり、学部が限定的だったりすることが多いでしょう。
つまり、小規模運営を行っている公立大学も多いのです。
そして、公立大学は地元に密着しているので、地元への就職に有利な傾向があります。
また、多くの公立大学が1990年代以降に設立されているので、校舎は比較的きれいなことが多いです。
「私立大学」をもっと詳しく
私立大学とは学校法人が設置し、運営している大学のことです。
つまり、民間の経営者が運営を行っているのが私立大学なのです。
そして、私立大学は数が非常に多く、日本には600以上の私立大学が存在します。
そんな私立大学の特徴は学校によりさまざまです。
入学の方法も学校によってまちまちです。
例えば、一般入試のほかに、AO入試や推薦入試を行っている学校もあります。
また、センター試験を受けなくても各大学の個別試験だけで入学できる場合が多いです。
そのため、国立を受験する場合に比べて、科目数は少なめでいい場合が多いでしょう。
また、センター試験だけで入学できる場合もあります。
そして、私立大学の難易度はピンキリです。
中には定員割れを起こしていて、とても難易度が低くなっている大学もあります。
しかし、その一方で国立より入るのが難しい私立大学も存在します。
そして、学費は国立より高めなことが多いでしょう。
文系の学部は国立とあまり変わらない場合も多いですが、研究設備が必要な理系の学部では学費が高くなっていることが多いです。
特に私立の医学部の学費はとても高いため、裕福な家の人でないと通うことができません。
そして、私立大学には多様な教員がいます。
そのため、個性的な授業も多くなる傾向があるでしょう。
また、私立大学の運営はビジネスであるため、見た目がいいと学生も来てくれます。
そのため、キャンパスが魅力的になっている私立大学も多くなっています。
また、私立大学は就職率をアピールしているところも多くあります。
そのため、学生の就職にはとても力を入れていて、手厚いサポートを受けられる場合も多いでしょう。
また、私立大学は定員が多いため、多くの卒業生がいます。
そのため、会社の中で学閥が形成されていることも多くあります。
ちなみに、学閥とは出身大学のまとまりのことで、出世や就職などに大きく影響する場合があります。
そして、私立大学はとてもたくさんあります。
そのため、選択肢が多いです。
そのため、日程と受験料の都合さえ合えば何校でも受けることができます。
ただ、受験するためには対策を行う必要があるため、「数をうてば当たる」という考えかたで受験するのは危険です。
また、1つの学部に入るための手段がいくつもあるという場合も多く、挑戦機会が多いです。
例えば、全学部統一模試、センター入試、個別学部入試、推薦入試の4つの手段がある場合も存在します。
まとめ
以上、この記事では、「国立大学」と「公立大学」と「私立大学」の違いについて解説しました。
- 国立大学:国立大学法人が設置している大学のこと
- 公立大学:公立大学法人が設置している大学のこと
- 私立大学:学校法人が設置し、運営している大学のこと
「国立大学」と「公立大学」と「私立大学」にはそれぞれメリットもありますし、デメリットもあります。
大学を選ぶ時には自分にあったものを選んでいきたいですね。