日本語には読み方は同じなのに、漢字が異なる単語がたくさんありますよね。
そのような言葉のことを同音異義語と言います。
そして、同音異義語の中には意味の区別が難しいものもたくさんありますよね。
例えば、「明ける」と「開ける」と「空ける」は同音異義語としてとても有名です。
そして、この3つは区別できていると思っている人が多いと思いますが、意外と区別できていない人も多いのです。
そこで、今回は「明ける」と「開ける」と「空ける」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:意味が違う
次に、「開ける」は「へだてや仕切りになっているものを取り除く」という意味です。
そして、「空ける」は「空になる」という意味です。
つまり、「明ける」と「開ける」と「空ける」では意味が違うのです。
「明ける」をもっと詳しく
「明ける」は「明るくなる」という意味です。
ちなみに、朝になった時に使われることが多いでしょう。
「夏は6時ごろにはすでに夜が明けている」などのように用います。
また、年が改まることも「明ける」と言います。
「我が家では年が明ける前に年越しそばを食べる」などのように使われます。
そして、「明ける」にはこのほかにも2つほど意味があります。
まず1つめは「期間が終わる・片付く」という意味です。
例えば「7月の中盤になってようやく梅雨が明けた」「夜勤明けなので夕方まで寝てしまった」などのように用います。
また、服の仕立てかたに用いられることもあります。
これには「襟明き」などがあげられられるでしょう。
ちなみに、「明ける」の反対語は「暮れる」です。
「開ける」をもっと詳しく
「開ける」は「へだてや仕切りになっているものを取り除く」という意味です。
「彼女は学校に行くため家のドアを開けた」などのように用いられます。
また、「営業を始める」という意味で用いられることもあります。
例えば「彼は10時に店を開けた」などのように用いられます。
ちなみに、反対語は「閉じる」です。
「空ける」をもっと詳しく
「空ける」は「空になる」という意味です。
つまり、「空ける」とは「今までそこを占めていたものを取り除いたり、なくしたりすること」を表しているのです。
例えば、「30分後になってようやく席が空いた」などのように用いられます。
そして、「空ける」にはその他にも6つほど意味があります。
まず、1つめは「穴を作る」という意味です。
例えば、「彼はねじを使って木材に穴を空けた」などのように用いられます。
次に、2つめは「使っていた場所からほかに移り、そのまま使わないでおく」という意味です。
これは、「数日部屋を空けただけで空き巣に入れられた」などのように用いられます。
また、3つめは「空いている空間や空白を作る」という意味です。
例えば、「通行人のために道を空ける」などのように用いられます。
そして、4つめは「器の中のものを出したり、ほかの器やほかの場所へ移したり、使い尽くしたりして空にする」という意味です。
例えば、「水槽の水をバケツに空ける」などのように用いられます。
また、5つめは「ある時間を拘束しないで使えるようにしておく」という意味です。
例えば、「その日は君のために空けておくよ」などのように用いられます。
そして、6つめは「留守にする」という意味です。
これは、「旅行で家を空ける」などのように用いられます。
ちなみに、「空ける」の代わりに「明ける」が用いられることもあります。
まとめ
以上、この記事では、「明ける」と「開ける」と「空ける」の違いについて解説しました。
- 明ける:「明るくなる」という意味
- 開ける:「へだてや仕切りになっているものを取り除く」という意味
- 空ける:「空になる」という意味
「明ける」と「開ける」と「空ける」の違いは明らかなように見えますが、意外と微妙な使いわけもあります。
また、区別せずに使える場合もあります。
区別する必要がある時は、きちんと使いわけていきたいですよね。