日本には「消費税」という税金がありますよね。
何かを買ったり、サービスを受けたりすると必ず発生するので、税の中では一番有名かもしれません。
そして、「消費税」がなかったらもう少し安く買えるのに、と思ったこともあるのではないでしょうか。
ところで、「消費税」と似た税金として、「付加価値税」があげられます。
「付加価値税」は日本ではなじみの薄い言葉ですが、海外では一般的な言葉です。
そして、この2つの税金は名前が違うだけで同じだと考えている人も多いと思いますが、「消費税」と「付加価値税」には違いがあったんです。
そこで、今回は「付加価値税」と「消費税」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:何に対して税を払っているかが違う
一方、「消費税」では消費することに対して税金を払っています。
つまり、「付加価値税」と「消費税」では何に対して税金を払っているかが違うのです。
「付加価値税」をもっと詳しく
付加価値税では生み出される価値に税金を払っています。
ちなみに付加価値税はVATとも呼ばれます。
VATとは “Value Added Tax” の略です。
ちなみに付加価値とは商品を加工したりして上がるモノやサービスの価値のことです。
例えば、パン屋さんがパンの材料を100円で仕入れ、120円で売ったとします。
すると、そのパン屋さんが生み出した付加価値は20円ということになります。
そして、付加価値税は商品やサービスの価値が増加した分に対して課税されます。
例えば、上の例ではパン屋さんが生み出した20円の付加価値に対して課税が行われます。
つまり売値から仕入れ値を引いたものが自分の払うべき付加価値なのです。
そして、より多くの価値を生み出した人がより多くの税金を負担します。
しかし、消費者はその合計を払うので、払う金額は消費税と一緒になります。
考えかただけが異なるのです。
ちなみに、付加価値税は多くの国で取り入れられています。
例えば、OECDに加盟している35か国の中で、付加価値税を導入していないのはアメリカだけです。
また、EUでは付加価値税の下限を5%としていますが、上限はありません。
そのため、国により税率は違います。
そして、軽減税率が導入されることもあります。
軽減税率とは、特定の種類の商品やサービスの税率をほかよりも低くすることです。
特に食品にかかる税率はおおむね低くなっています。
これは、低所得者ほど支出の中で食費の占める割合が高くなるからです。
日本でも将来的に軽減税率が導入されるかもしれません。
「消費税」をもっと詳しく
消費税では消費することに対して税金を払っています。
日本などで取り入れられています。
そして実態は付加価値税と同じです。
消費税は、考えかただけが付加価値税と異なるのです。
まとめ
以上、この記事では、「付加価値税」と「消費税」の違いについて解説しました。
- 付加価値税:生み出される価値に税金を払っている
- 消費税:消費することに対して税金を払っている
「付加価値税」と「消費税」では考えかたは違いますが、結局同じものだったんですね。