「日食」と「月食」の違いとは?どちらが多い?わかりやすく解説

違いのギモン

日食や月食が観測されるとニュースで大きく取り上げられますよね。

天体についての話題は難しそうなイメージがあると思いますが、実はそんなことはなく、意外と簡単に理解することができます。この記事では、「日食」と「月食」の違いについて解説します。

結論:違いは、並び順

「日食」と「月食」の違いは、太陽と地球と月が、どの順で並んでいるかです。

日食の場合は、太陽・月・地球の順で一直線に並び、太陽が月に隠れることで見ることができますが、月食の場合、太陽・地球・月の順で一直線に並び月が地球の影に入ることで見ることができます。

「日食」についてもっと詳しく

「日食」は、太陽・月・地球の順で一直線に並び、太陽が月に隠れたときに見ることができ、日食にも3種類あります。

  • 皆既日食(かいきにっしょく):太陽が月に完全に隠れる
  • 部分日食(ぶぶんにっしょく):太陽の一部が月に隠れる
  • 金環日食(きんかんにっしょく):月が太陽を全て隠さず、太陽が輪のように見える
上記のように見られる種類に違いがあるのは、月や地球が回る道「公転軌道」に関係があります。月や地球が回る道はきれいな円ではないので、地球からの月と太陽の距離は常に変化しています。月が地球に近いと月は大きく見えて皆既日食になり、月が地球から遠いと月は小さく見えて金環日食になります。

ダイヤモンドリングと呼ばれる現象は、皆既日食が終わるころに太陽の光が漏れると起こり、上の画像のようにダイヤモンドの付いている指輪に見えることからその名が付けられました。

 

日食は、地球の全ての地域で見られるわけではありません。月は地球よりも小さいため、月が作る影は地球よりも小さいですし、太陽と月と地球が一直線に並ぶことも珍しいからです。

日食を見るときは、太陽を直接見ないようにしましょう。太陽の光は強く、熱も出しているため、目を痛めてしまう可能性があるからです。日食グラスを買うときは、専門家が監修した安全性の高いもの(下部画像参照)を買うようにしてください。

[出典:https://www.amazon.co.jp/]

今後の日本での日食の予測

日にち種類場所
2019年1月6日部分日食日本全国
2030年6月1日金環日食日本で見れる
2035年9月2日皆既日食日本で見れる

「月食」についてもっと詳しく

「月食」は、太陽・地球・月の順で一直線に並び、月が地球の影に入ることで月が欠けて見えますが、月食には2種類あります。

  • 皆既月食:月が完全に地球の影に入る
  • 部分月食:月が部分的に地球の影に入る
日食と異なり月が見える場所であれば、世界中で見ることができます。そして、月が完全に地球の影に入ると、見えなくなるのではなく、月が赤く見えるようになります。

これは、「散乱(さんらん)」といって、太陽の光が地球を通るときに、青い光は空気の粒の影響で散ってしまいますが、赤い光はその影響を受けずに通り抜けて光が屈折し、月を照らすからです。

なぜ青い光の方が赤い光よりも散りやすいのかというと、光の性質にあります。光は波長によって様々な色になり、粒子にぶつかると散る性質を持っていますが、赤い光は波長が長いので、空気の粒の間をすり抜けることができますが、青い光ほど波長が短く、散りやすいです。

今後の日本での月食の予測

日付種類場所
2018年7月28日皆既月食日本の一部の地域で部分月食

月入帯食(げつにゅうたいしょく)

2019年7月17日部分月食日本の一部で見れる

月入帯食

2021年5月26日皆既月食日本で見れる

月出帯食(げつしゅつたいしょく)

2021年11月19日部分月食日本で見れる

月出帯食

2022年11月8日皆既月食日本で見れる

月入帯食とは、月食で月が欠けながら沈むことをいい、月出帯食とは、月食で月が欠けながら昇ることをいいます。

まとめ

以上、この記事では、「日食」と「月食」の違いについて解説しました。

  • 日食:太陽が月に隠れる
  • 月食:月が地球の影に入る

日食が日本で見られるのは、かなり先になってしまいますが、月食は比較的多く見ることができるので、観察してみてはいかがでしょうか。