「お年賀」も「お年玉」もお正月に人に渡す金品のことを指す言葉ですが、この2つは別物だということを知っていましたか?
「お年賀」と「お年玉」は正しく区別をしないと、失礼な人だと思われてしまうかもしれないので、この記事で2つの違いをしっかりと押さえておきましょう。
この記事では「お年賀」と「お年玉」の違いについてわかりやすく解説します。
結論:「お年賀」は目上の人に、「お年玉」は目下の人に
「お年玉」は正月に目下の人に渡す金品のことです。
「お年賀」をもっと詳しく
「お年賀」は目上の人に新年の挨拶の時に渡すもののことですが、品物を渡すことが目的ではなく、あくまでも新年の挨拶をするついでに渡す手土産です。
そのため、三が日(1月1日~1月3日)の間に手渡しすることが基本ですが、どうしても都合がつかないときは松の内(地域によるものの1月6日、1月7日頃まで)の間に手渡しすることがマナーとされています。
「お年賀」を渡す際の熨斗(のし)には「御年賀」と書きますが、松の内を過ぎてしまった場合は「寒中見舞い」となるので注意が必要です。
「お年賀」はもともと、新年に降臨する「歳神様」に献上するお供え物だったという説と、正月飾りの鏡餅を「御歳魂(おとしだま)」と言って年始の挨拶回りの際に渡したものという説があります。
どちらの起源でも相手を敬い渡すものであるため、現在でもお年賀を渡す際にはマナーに気をつける必要があります。
「お年玉」をもっと詳しく
「お年玉」は目下の人に渡すもののことで、ポチ袋に現金を入れて渡すことが一般的です。
正月飾りの鏡餅を「御歳魂(おとしだま)」と呼び、家長が他の家族に分け与えたことが「お年玉」の由来です。
現在も「目上の人から目下の人に渡すもの」という意味合いが強く残っています。ですから、家族や親戚以外で目上の人が正月に金品を渡す時にもお年玉と呼ぶことができます。つまり、会社の上司から部下にお年玉を渡すということもあるのです。
まとめ
以上、この記事では、「お年賀」と「お年玉」の違いについて解説しました。
- お年賀:目下の人から目上の人に、新年の挨拶を目的として渡すもの
- お年玉:目上の人から目下の人に渡す金品のこと