日本は災害大国と言われていて、さまざまな災害に襲われることがありますよね。
例えば、日本は有数の地震大国です。地震が起きにくい国に住んでいる人は少しの地震が起こっただけで飛び上がってしまうらしいですが、日本人は多少の地震ではほぼ無反応です。
これは、地震がとてもたくさん起こっていて、慣れている証拠だと思います。
確かに、小さい地震だったら頻繁にありますよね。
また、日本には火山もたくさんあり、ときどき噴火で被害がもたらされることがあります。
そして、日本が災害大国だと言われている理由のひとつとして、夏に「台風」が来ることもあげられます。
確かに、日本には毎年たくさんの「台風」が襲来し、大きな被害をもたらすこともありますよね。
そんな「台風」に似た言葉として「爆弾低気圧」があげられますが、みなさんはこの言葉と「台風」との違いをご存知でしょうか。
はっきりと知っている人は少ないのではないでしょうか。
そこで、今回は「爆弾低気圧」と「台風」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:発生する場所と季節が違う
一方、「台風」とは熱帯低気圧が発達し、中心の最大風速が17.2m/sを超えたものです。熱帯で夏を中心に発生します。
つまり、「爆弾低気圧」と「台風」では発生する場所と季節が違うのです。
「爆弾低気圧」をもっと詳しく
爆弾低気圧とは急速に発達する低気圧のことで、温帯で冬に発生することが多いです。
具体的には、温帯低気圧が発達して爆弾低気圧になります。
ちなみに、温帯低気圧とは暖かい空気と冷たい空気とでできている低気圧のことです。
そして、温帯低気圧に風速に関する決まりはないので、基本的にいくら風速があっても温帯低気圧と呼ばれます。
そのため、爆弾低気圧に厳密な定義はありますせんが、気象庁では中心の気圧が24時間で24ヘクトパスカル以上下がった時に爆弾低気圧と呼ぶことが多いようです。
なので、爆弾低気圧は気圧で見ても台風と同じくらいの威力があります。そのため、冬の台風と呼ばれることもあります。
ただ、爆弾低気圧はあまり一般的な言葉ではないので、天気予報で使われることはあまりありません。「急速に発達した低気圧」と呼ばれることが多いでしょう。
そして、爆弾低気圧は急速に発達するため、発生タイミングが非常に読みにくいという特徴があります。
そのため、爆弾低気圧が発生しそうな時には天気予報を頻繁にチェックしたほうがいいでしょう。
ちなみに、爆弾低気圧は暖かい空気と冷たい空気からできているので、その境界に前線が発生します。
そして、前線付近では雨が降りやすく、風も吹きやすいので、爆弾低気圧では雨風が激しい場所が広範囲に広がることが多いでしょう。
また、台風と違って、陸上でも海でも発達することがあるという特徴があります。
日本では10月から3月にかけて北海道付近で発生することが多いでしょう。
ちなみに、冬に発達することが多いのは、日本の上空を吹く偏西風が冬には特に強くなるからです。
偏西風は比較的上空に吹いているのですが、これの速さと、低空の風速との差が大きくなると、気流が不安定になりやすいのです。
「台風」をもっと詳しく
台風とは熱帯低気圧が発達し、中心の最大風速が17.2m/sを超えたものです。熱帯で夏を中心に発生します。
ちなみに、中心の最大風速が17.2mを下回ると、ただ単に熱帯低気圧に呼ばれることになります。
熱帯低気圧とは、暖かい空気のかたまりであり、水蒸気をエネルギーにして発生する低気圧のことで、暖かい南の海上で発達します。
暖かい水面から水蒸気が上空にのぼり、冷えて水になる時に発生するエネルギ-が台風の原動力になるのです。
ちなみに、台風は爆弾低気圧と違って、中心に近づくほど雨風が強くなります。
中心付近には積乱雲があり、ここから強い雨が降り、強い風が吹くのです。
ただ、台風の中心は台風の目と呼ばれていて、そこの天気だけは晴れになります。
また、台風には前線はともないません。
ちなみに、台風は夏に日本に来ることが多いでしょう。
一方、冬には基本的にやってきません。
まとめ
以上、この記事では、「爆弾低気圧」と「台風」の違いについて解説しました。
- 爆弾低気圧:急速に発達する低気圧のこと
- 台風:熱帯低気圧が発達し、中心最大風速が17.2m/sを超えたもの
「爆弾低気圧」と「台風」は違うものですが、どちらも危険なことに変わりはありません。
これらが発生したら、気象情報などをマメにチェックしたほうがいいでしょう。