あなには「穴」と「孔」という二つの漢字がありますよね。では一体どのような違いがあり、どのように使い分ければよいのでしょうか。この記事で詳しく解説していきます。
結論:何かが通る「あな」かどうか
しかし、何か(特に小さい物)が通るあなを「孔」ということが多いです。
「孔」をもっと詳しく
「孔」は、くぼんだところ、向こうまで突き抜けたところという意味があります。基本的にあなという言葉全般に用いることができます。
「孔」という漢字は下記のような言葉に用いられています。
- 鼻孔(空気が通る)
- 通風孔(空気が通る)
- 瞳孔(光が通る)
- 耳孔(音が通る)
このように、何かが通るあな、中でも比較的小さいものが通るあなに対して「孔」は用いられます。
そのため、細いあなを通ることを強調したいときなどに使います。例えば、「針のあな」は通常「針の穴」と書きますが、糸が小さい穴を通ることを強調したいとき、「針の孔」と表記することもあります。
また、あな開け加工という、印刷物に穴を開ける加工がありますが、それに関しては「孔開け加工」という表記がよく使われています。
一般的にあなは「穴」と表記されることがほとんどですが、「孔」がよく用いられる例もあるのです。
しかし、常用漢字表には「孔」はあなという読み方はなく、「こう」という読み方のみが登録されています。そのため、公用文などではあなという読み方で「孔」は使用しない方がよいでしょう。
「穴」をもっと詳しく
「穴」も、くぼんだところ、向こうまで突き抜けたところという意味があります。基本的にあなという言葉全般に用いることができます。
こちらは常用漢字表にも登録されており、一般的に「あな」と読む場合には「穴」を使うことが多いです。
「穴」は下記のような言葉に用いられています。
- 洞穴
- 落とし穴
- 穴埋め
- 墓穴
- 穴場
様々な場面で「穴」は使われていますね。
どちらの漢字を使えばよいか迷ったときは「穴」を使いましょう。しかし場面によっては「孔」を使うことで、効果的な文章にすることができる場合もあります。
まとめ
以上、この記事では、「孔」と「穴」の違いについて解説しました。
- 孔:何か(特に小さい物)が通るあなに用いられることがある
- 穴:あなという言葉全般に用いられる
これでもう「穴」と「孔」は使いこなせるはずです。同じ読み方の漢字を使い分けるのは難しいですが、正しく使いこなしていきたいですね。