配偶者がいる女の人は自分の配偶者のことをなんと呼んでいるのでしょうか。
「主人」と呼んでいる人もいれば、「旦那(だんな)」と呼んでいる人もいるでしょうし、「夫」と呼んでいる人もいると思います。
そして、状況によって呼びわけているという人も多いのではないでしょうか。
ところで、これら3つの呼びかたにはどのような違いがあるのでしょうか。
無意識に使いわけている人も多いと思いますが、きちんとした違いを知っているという人は少ないと思います。
そこで、今回は「主人」と「旦那」と「夫」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:使われる場面が違う
次に、「旦那」は仲がいい友達の前など、カジュアルな場で使われることが多いです。
そして、「夫」は公的な場を中心に使われている言葉です。
つまり、「主人」と「旦那」と「夫」では使われている場面が異なるのです。
「主人」をもっと詳しく
「主人」は目上の人から親しい友達の前まで幅広く使える言葉です。
そして、「主人」には「一家の主」「自分の仕える人」などという意味があります。
そのため、自分の配偶者を表す上では丁寧でかしこまった言いかたになります。
女性に対して用いることもできますが、多くの場合には男性の配偶者のことを指しています。
そして、この言葉は現在でも広く使われています。
ただ、「主人」という言葉は上下関係を表すので、最近では避けられることも多いです。
昔の日本は男尊女卑であり、「主人=男性」だと考えられていたからです。
このことから、「主人」という言葉から男尊女卑を感じて嫌がる女性も多いのです。
ちなみに、「主人」を第三者の配偶者を表す時に使った時には敬意をこめた表現になります。
また、「主人」は「雇用主」という意味も持っています。
例えば、時代劇などで偉い人に向かって「ご主人!」と呼びかけている人を見たこともあるのではないでしょうか。
「旦那」をもっと詳しく
「旦那」は仲がいい友達の前など、カジュアルな場で使われることが多いです。
しかし、本来は「主人」よりもさらに丁寧な言葉です。
その証拠に、昔は商人がお客さんに「旦那」を使っていました。
これも時代劇などで聞いたことがあるのではないでしょうか。
そして、現在でもその名残は残っています。
そのため、仕事場や目上の人の前では「旦那」を使わないほうがいいでしょう。
なぜなら、日本では身内に対して敬った表現はしないからです。
身内にはへりくだった表現をすることが多いでしょう。
そして、現在では親しい人同士で使われる傾向があります。
具体的には、グチを言ったりする時に使われることが多く、上から目線の印象が強いです。
そんな「旦那」の由来は意外なことに日本にあるわけでも、中国にあるわけでもありません。
「旦那」の由来はインドにあります。
インドで古代に使われていた言葉にサンスクリット語があるのですが、サンスクリット語の「ダーナ」が由来になっているのです。
ちなみに、「ダーナ」はもともと「お布施(ふせ)」という意味であり、ここから「寺院の施主」という意味を表すようになりました。
施主とは、布施を行う人という意味です。
ここから、「面倒を見てくれる人」「施す・与える人」「精神的な支え」「知恵を与える人」などの意味が生まれました。
そして、「ダーナ」は中国や日本ではもともとお坊さんが使う言葉でしたが、やがて一般にも広まっていき、男性の配偶者のことを表すようになっていきました。
「夫」をもっと詳しく
「夫」は公的な場を中心に使われている言葉です。
そして、対義語は「妻」であるため、平等な関係を表していると言えるでしょう。そのため、もっとも公の場に適している言葉です。
また、書類などで続き柄を表す記号のような役割も果たしています。
そのため、市役所などで自分の配偶者のことを表記する時に使われることが多いです。
また、自分の配偶者のことだけでなく、他の人の配偶者にも使うことができます。
例えば、「私の高校時代の親友の夫は大企業に勤務しているようだ」などのように用います。
ただ、話している相手の配偶者に使われることはないでしょう。
確かに、「あなたの夫は銀行に勤めているんだってね?」などと言うとちょっと違和感があります。
まとめ
以上、この記事では、「主人」と「旦那」と「夫」の違いについて解説しました。
- 主人:目上の人から親しい友達の前まで幅広く使える言葉
- 旦那:仲がいい友達の前など、カジュアルな場で使われることが多い
- 夫:公的な場を中心に使われている言葉
「主人」と「旦那」と「夫」は違う場面で使われる言葉だったんですね。みなさんも周りの言葉に耳を傾けてみると、どれがいつ使われているのか検証することができるかもしれません。