「夫婦」と「夫妻」の違いをみなさんは答えられるでしょうか。
違いなんてないよ、と感じる人も多いと思います。
しかし、この2つの言葉にはきちんと違いがあります。
例えば、「夫婦別姓」とは言いますが、「夫妻別姓」とは言いませんよね。
同じ言葉ならば全ての場面でどちらも使えるはずですが、このように「夫婦」と「夫妻」では入れ替えて使えないことがあります。
今回はそんな「夫婦」と「夫妻」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:使える対象が違う
一方、「夫妻」は他人に対してのみ使います。
つまり、「夫婦」と「夫妻」では使える対象が異なるのです。
「夫婦」をもっと詳しく
夫婦は自分たちにも他人にも使うことができます。
例えば、「私たちは夫婦である」と言っても自然ですし、「あの男とあの女は夫婦であるようだ」と言ってもおかしくないですよね。
そして、対等な相手や親族、敬意を払う必要がない相手に対しては「夫婦」を使うのが一般的です。
ちなみに、敬意を払う必要がない相手の例としては犯罪を起こした人などがあげられるでしょう。
また、一般論として婚姻関係にある男女を示す時には「夫婦」が使われます。
例えば、「夫婦というものはお互いに助け合うものである」などのように使います。
そして、他の単語と合わさってひとつの名詞になっている言葉の場合には「夫婦」を使います。
例えば、「夫婦喧嘩」「夫婦別姓」などがあげられます。
ちなみに、「夫婦」は「ふうふ」と読むのが普通ですが、「みょうと」「めおと」と読まれることもあります。
「夫妻」をもっと詳しく
夫妻は他人に対してのみ使います。
そのため、自分たちに対して用いることはできません。
例えば、「私たち夫妻は10年前に知り合った」と言ったら少し変です。
そして、「夫妻」は「夫婦」よりも少し改まった言いかたです。そのため、上司など敬意を払わなければならない相手には「夫妻」という言葉を使うべきでしょう。
例えば、「社長夫妻は旅行に出かけているようだ」などのように使います。
また、対等な関係でもふだんから上品な言葉を使っている場合や相手と一線を引いた関係である場合などは「夫妻」という言葉を使うといいでしょう。
ちなみに、「様」と一緒に使う時には「~ご夫妻様」とすると変です。「~様ご夫妻」と表記するべきでしょう。
まとめ
以上、この記事では、「夫婦」と「夫妻」の違いについて解説しました。
- 夫婦:自分たちにも他人にも使うことができる
- 夫妻:他人に対してのみ使う
「夫婦」と「夫妻」にはきちんと違いがあったんですね。無意識に使いわけている言葉の違いというものはわからないものです。
他にもこのような言葉があるかもしれないので、調べてみると面白い発見があるかもしれません。