「ねだる」と「せがむ」と「せびる」の違いとは?意味と使い分けを解説

違いのギモン

みなさんは親に何かを買ってほしいと甘えたことがありますでしょうか。

自分では覚えていなくても、多くの小さい子どもは親に対して何か買ってほしいと「ねだる」ものですよね。

そして、買ってもらえなかった時に駄々をこねたことがある人もいるのではないでしょうか。

 

ところで、「ねだる」と似たような言葉としては「せがむ」と「せびる」があげられるでしょう。

これらはどれも私的に何かを強く要求することを表しています。

そして、「ねだる」と「せがむ」と「せびる」の違いは意外と難しいですよね。

そこで、今回は「ねだる」と「せがむ」と「せびる」の違いについて解説していきたいと思います。

結論:ニュアンスが違う

まず、「ねだる」とは親密な関係にある人が甘えるように物品や行動などを要求することです。

次に、「せがむ」とは親密な関係にある人が甘えるように行動を要求することです。

そして、「せびる」とは無理やり要求を通そうとしたり、弱みにつけこんで金品を要求したりすることです。

つまり、「ねだる」と「せがむ」と「せびる」ではニュアンスが異なるのです。

「ねだる」をもっと詳しく

「ねだる」とは親密な関係にある人が甘えるように物品や行動などを要求することです。

肉親に対して行うことが多いでしょう。

そして、相手の好意や愛情に甘えています。

 

また、実際に実現するかどうかは関係のない表現です。

そのため、ねだるのに失敗して物品や行為を手に入れることができない場合もあります。

そして、小さな子が行うことが多いでしょう。

 

例えば、「その男の子は親におもちゃを買ってくれるようねだったが、結局買ってもらえなかった」などのように使います。

この場合、親の愛情に甘えて物品をねだっており、失敗してますよね。

「せがむ」をもっと詳しく

「せがむ」とは親密な関係にある人が甘えるように行動を要求することです。

この言葉は「ねだる」と似ていますが、「ねだる」が子どもにより行われるのが多いのに対して、「せがむ」は大人により行われることが多いでしょう。

ただ、実際にくれるかどうかはわからないという点は同じです。

 

例えば、「その女性は親に手を貸してくれるようせがんだ」などのように用います。

「せびる」をもっと詳しく

「せびる」とは無理やり要求を通そうとしたり、弱みにつけこんで金品を要求したりすることです。

この言葉は「ねだる」や「せがむ」と違って、親密な関係にある人に行う必要はありません。

ささいな関わりの人に対しても使うことができます。

 

そして、甘えるという要素は少なめです。普通に考えて、ささいな関わりの人に対して甘える人は少ないですよね。

また、要求して手に入れることまで含んでいるという特徴があります。

この点も「ねだる」や「せがむ」と違いますよね。

 

例えば、「その男は友達に対してお金をせびった」などのように使います。

この場合、男と友達は必ずしも親密な関係である必要はなく、男は確実にお金を手に入れることに成功しているのです。

まとめ

以上、この記事では、「ねだる」と「せがむ」と「せびる」の違いについて解説しました。

  • ねだる:親密な関係にある人が甘えるように物品や行動などを要求すること
  • せがむ:親密な関係にある人が甘えるように行動を要求すること
  • せびる:無理やり要求を通そうとしたり、弱みにつけこんで金品を要求したりすること

「ねだる」と「せがむ」と「せびる」にはこのような違いがあったんですね。

ねだったり、せがんだり、せびったりすると何かを手に入れることができるかもしれませんが、あまりいい手段とは言えません。

大人になったら自分の力で手に入れるべきでしょう。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。