日本語には漢字があるので、ほかの言語よりも豊かな表現ができますよね。
同じ言葉でもひらがなで書く場合と、カタカナで書く場合と、漢字で書く場合でニュアンスが違ったりします。
しかし、漢字があることで、日本語は難しい言語になっています。
その理由としてはいちいち漢字を覚えなくてはいけないこともあげられますが、もうひとつあげられます。
それは、同音異義語です。
日本語には同じ発音をするのに違う意味を表している言葉がたくさんあります。
例えば、「公園」と「講演」は発音が同じですが、まったく意味が違います。
また、同じ発音をしていて同じような意味を表している言葉だと、さらにやっかいです。
その例としては「飛ぶ」と「跳ぶ」と「翔ぶ」があげられます。
そこで、今回は「飛ぶ」と「跳ぶ」と「翔ぶ」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:ニュアンスが違う
次に、「跳ぶ」は地面をけって高く上がるという意味です。
そして、「翔ぶ」は翼を広げてとぶ、空高くとぶ、という意味です。
つまり、「飛ぶ」と「跳ぶ」と「翔ぶ」ではニュアンスが異なるのです。
「飛ぶ」をもっと詳しく
「飛ぶ」は空中を移動する時や速く移動する時に使われます。
空中を移動する時は「鳥が空を飛んでいる」などのように、速く移動する場合には「車を飛ばして現場へ向かう」などのように使います。
また、「広まる」という意味で使われることもあります。例えば、「うわさが飛ぶ」などのように使います。
また、宙をとばして進むという意味もあります。例えば、「飛び級」などがこの意味で使われています。
そして、散るという意味で使われることもあります。「火花が飛ぶ」などと言いますよね。
また、大声を発するという意味で使われる場合もあります。「野次が飛ぶ」などです。
ほかにも、「ボーナスが飛ぶ」という時には一瞬で消えてなくなるという意味で使われています。
このように、「飛ぶ」はとても意味が広い言葉なのです。
「跳ぶ」をもっと詳しく
「跳ぶ」は地面をけって高く上がるという意味です。
つまり、「跳ぶ」とはいわゆるジャンプのことなのです。
そして、「跳ぶ」には特にほかの意味はありませんが、中部地方では「来る」という意味の方言で使われる場合があります。
「翔ぶ」をもっと詳しく
「翔ぶ」は翼を広げてとぶ、空高くとぶ、という意味です。
基本的には「飛ぶ」と同じような意味です。
ただ、「飛ぶ」と違って、火の鳥など空想上の動物が空高くとぶことや自由にとびまわることを表したり、もしくはその比ゆとして用いられたりします。
そのため、「翔ぶ」は文学的な表現だと言えるでしょう。
そして、常用漢字表では「翔」を「とぶ」と読むことはできません。常用漢字表では「しょう」というのが有名な読み方でしょう。
そのため、公用文や新聞や教科書などでこの読み方をすることはできません。ただ、日記を書いたり、友達に手紙を書いたりする時に使うのは問題ありません。
まとめ
以上、この記事では、「飛ぶ」と「跳ぶ」と「翔ぶ」の違いについて解説しました。
- 飛ぶ:空中を移動する時や速く移動する時に使われる
- 跳ぶ:地面をけって高く上がるという意味
- 翔ぶ:翼を広げてとぶ、空高くとぶ、という意味
「飛ぶ」と「跳ぶ」と「翔ぶ」にも違いがあるんですね。ほかにも意味が似ている同音異義語を探してみると面白い発見があるかもしれません。