「承りました」とは「お引き受けしました」という意味です。
ビジネスでよく使う表現ですが、どのように使えば適切かご存じではない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は「承りました」の意味や使い方などについて簡単にわかりやすく解説します。
「承りました」の意味
お引き受けしました
例:私が承りました。
「承りました」は「お引き受けしました」という意味です。
「承る」に過去形の表現がついており、「承った」と過去の動作を表します。
そして、「承る」には以下の意味があります。
- 引き受ける
- 聞く
- もらう
そのため、厳密に言えばこれらの過去形になりますが、ほぼ「お引き受けしました」で意味はカバーできます。
たとえば、お客さんがカスタマーサポートに電話したとします。
案内が全て終わって電話を切る時に、サポートスタッフが「〇〇(自分の名前)が承りました」とよく発言します。
こちらは、「自分がお引き受けました」と言っているのです。
ちなみに、電話に出る時は「〇〇(自分の名前)が承ります」と現在形を使います。
「承りました」の使い方
「承りました」はビジネスシーンで使用します。
具体的には、メールなどの返信や、電話対応で使用します。
実際の例文を見てみましょう。
- かしこまりました。承りました。
- 私が承りました。
- こちらで承りました。
- この内容で承りました。
- こちらの日付で承りました。
- ご希望通り承りました。
- 担当の〇〇が承りました。
- 本日は私が承りましたが、何かございましたらまたご連絡ください。
- ご注文のキャンセルを承りました。
- 確かに承りました。ご安心ください。
また、メールで使用する場合は以下のように使用します。
- ご依頼いただいた件、こちらで承りました。
一方、電話で使用する場合は以下のように使用します。
- 本日は誠にありがとうございます。カスタマースタッフの山田が承りました。
「承りました」の由来
「承りました」の由来は「受け賜りました」です。
「受け賜りました」は以下のように成り立っています。
- 受ける
「もらう」の謙譲語 - 賜る
「与える」の尊敬後
目上の人から物をもらう、もしくは目上の人が物をあげることを丁寧に表現しています。
昔は、「受け賜りました」が多く使用されていましたが、現在では「承りました」が一般的になっています。
「承りました」の類義語
「承りました」の類義語には以下のようなものがあります。
- かしこまりました
「わかる」の謙譲語 - 承知しました
(要求など)を把握しました - わかりました
理解しました - 了解
わかる - 了承しました
承諾する - 御意(ぎょい)
その通りに
「了解」は目上の人に対して使えません。
一方で、「了承しました」は目上の人が目下の人に対して使う表現です。
「承りました」「承知しました」「かしこまりました」の使い分け
「承りました」は取引先や顧客など社外に対する丁寧な表現です。
一方で、社内で上司に対しては、「承知しました」「かしこまりました」を使うことが多いです。
「承りました」の英語訳
「承りました」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Certainly.
(かしこまりました) - I will certainly〜
(〜を確実に行います) - undertake
(引き受ける) - have received
(受け取った)
「承りました」の尊敬表現を英語に訳すのは難しく、形式的な表現になってしまいます。
もしくは、“OK”や“I got it”など、カジュアルにも使える表現があります。
また、電話の最後などでも“This is 〇〇(自分の名前),I will certainly〜”と言えば、「〇〇が〜を承りました」と表現できます。
「承りました」のまとめ
以上、この記事では「承りました」について解説しました。
読み方 | 承りました(うけたまわりました) |
---|---|
意味 | お引き受けしました |
由来 | 受け賜りました |
類義語 | かしこまりました 承知しました わかりました など |
英語訳 | Certainly. I will certainly〜 undertake など |
「承りました」はビジネスでもよく使用する表現ですね。
ぜひ、この記事を参考にして意味や使い方を覚えましょう。