健康や美容に効果があると注目されている「えごま油」と「亜麻仁油(あまにあぶら)」ですが、特徴や効果など、どのような違いがあるのでしょうか。この記事で詳しく解説していきます。
結論:えごまからとれる油か、亜麻からとれる油か
「亜麻仁油」は亜麻という植物の種からとれる油です。
「えごま油」をもっと詳しく
「えごま油」はシソ科の植物であるえごまの種からとれる油です。
えごま油には主に下記のような効果があります。
- 認知症予防
- ダイエット
- 美肌に導く
- アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー緩和
- 高血圧予防
- 動脈硬化予防
このような効果が得られる理由は、主成分の「α – リノレン酸」にあります。「α – リノレン酸」はオメガ 3 脂肪酸です。オメガ 3 脂肪酸は今一番摂らなければいけない必須脂肪酸として注目されています。
体を作るのにかかせない必須脂肪酸です。心臓疾患や動脈硬化、高血圧を予防してくれます。それだけでなく中性脂肪やコレステロールを下げたり、うつの改善や視力回復など、健康・美容に関して様々な効果がある栄養素です。
このように効果がたくさんあるオメガ 3 脂肪酸が、えごま油には約 6 0 % 入っています。だからえごま油は健康や美容に良い油なのです。
摂取量ですが、一日 5 g (小さじ一杯) を目安にすると良いと言われています。そのくらい摂取することで、厚生労働省が推奨するオメガ 3 の一日の摂取量目安、2 g は十分にカバーすることができます。
「えごま油」の成分
「えごま油」にはオメガ 3 の他にも、体に良い成分が含まれています。それがルテリオンとロズマリン酸というポリフェノールです。
「ルテリオン」の特徴
ルテリオンには強い抗炎症作用があります。年をとると脳の炎症が起こりやすくなり、学習能力や脳の機能が低下してしまうのですが、その炎症を抑えてくれます。
また、抗酸化作用もあり、体内の活性酸素の生成を抑制してくれます。活性酸素はシミやしわの原因、ガンや生活習慣病など多くの病気原因となります。それを抑制してくれるため、美容や健康に効果があるのです。
「ロズマリン酸」の特徴
ロズマリン酸にもルテリオンと同様に強い抗酸化作用があります。
また、ダイエット効果もあります。摂取した麦芽糖が体の中でブドウ糖に変えられると糖分として体に吸収されます。その、ブドウ糖に変化させない働きがロズマリン酸にはあるのです。
「亜麻仁油」をもっと詳しく
「亜麻仁油」は亜麻という植物の種からとれる油です。では、亜麻仁油の「仁」は何かというと、「種」という意味の言葉です。
亜麻仁油も、先ほど紹介したオメガ 3 脂肪酸である α – リノレン酸が主成分で、約 5 8 % 含まれています。
亜麻仁油には下記のような効果があります。
- 学習能力、記憶力の向上
- 便秘解消、ダイエット
- 美肌に導く
- アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー緩和
- 生活習慣病の予防と改善
- 血液の流れの改善
摂取量ですが、亜麻仁油もえごま油同様、一日 5 g (小さじ一杯) が目安です。
「亜麻仁油」の成分
「亜麻仁油」にもリグナンというポリフェノールが含まれています。また、食物繊維がバランスよく含まれています。
「リグナン」の特徴
リグナンは腸内細菌によってとても強力な抗がん物質に変化します。大腸がんや乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がんなど、ホルモンが関わるガンを予防します。
また、免疫システムを促進してくれる効果があることも分かっています。インフルエンザや肝炎などのウイルスにも対抗してくれます。
そのほかにも、更年期障害、糖尿病、慢性疲労、偏頭痛など様々なものへの予防、改善効果があるとされています。
食物繊維
亜麻仁油には水溶性と不溶性の二種類の食物繊維がバランスよく、豊富に含まれています。
食物繊維は、水溶性と不溶性をバランスよく摂ることでその効果が十分に得られます。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は、1 : 2 の割合で摂取するのが理想ですが、亜麻仁油にはほぼその割合で含まれています。
そのおかげで、亜麻仁油は便秘に効果があります。また、食物繊維は老廃物を外に出してくれるため、美肌効果も期待できます。
まとめ
以上、この記事では、「えごま油」と「亜麻仁油」の違いについて解説しました。
- えごま油:えごまの種からとれる油
- 亜麻仁油:亜麻の種からとれる油
どちらの油も千円程度で購入でき、味もあまりくせはないそうです。似ていますが少しずつ違いがあるので、ぜひ自分に合った方を試してみてください。