「ご留意」とは?ビジネスでの使い方や意味についても合わせて解説!

言葉

ご留意とは「ある物事に気をつけて注意すること」という意味です。

敬語の中でも、似たような意味の言葉が多いものは、意味を混同しがちですよね。

今回紹介する「ご留意」もそんな言葉なのではないでしょうか。

ここでは、ご留意の意味や使い方、言い換え表現や英語訳について解説します。

「ご留意」の意味

留意りゅうい

ある物事に気をつけて注意すること

例:こちらの件に関して、ご留意のほどお願いいたします。

ご留意とは、「物事に気をつけて注意すること」という意味です。

ご留意だけで使われることは少なく、後ろに「ください」をつけて「ご留意ください」という形で使われることが多いです。

「ご留意ください」の形で使われる場合には、以下のような意味合いで使われます。

  • 気を配ってください
  • 心に留めておいてください
  • 注意しておいてください

「ご留意ください」には、「注意してほしい」というニュアンスが含まれていますが、後ろに「ください」をつけて使うことによって、やわらかい印象をもたせながら相手に伝えることができます。

メールや書面だけでなく実際の会話内でも使用することができ、汎用性の高い表現です。

「ご留意」の使い方

「ご留意ください」は、メールや書面だけでなく実際の会話内でも使用される表現です。

使われる際には、後ろに「ください」や「する」「いただく」をつけて使われることが多いです。

実際の使用例としては、以下のようなものがあります。

  1. 上記の注意事項につきまして、ご留意くださいませ。
  2. 今話したことについて、ご留意いただけると幸いです。
  3. この件につきましては、特にご留意願います。
  4. さっき話したことは秘密にしておきたいんです。ご留意のほどお願いいたします。
  5. 先ほどの件について、十分ご留意いただけますと幸いです。
  6. ここまでの内容をご確認の上、ご留意いただきますようお願い申し上げます。
  7. どうかご留意いただけますと幸いです。
  8. 本日の変更点につきましては、非常にご留意くださると幸いです。
  9. 体調やスケジュール管理にはご留意のほどお願いいたします。
  10. お体にはご留意ください。

上記の例文のように、「ご留意」単体で使われることはなく、後ろに「ください」や「いただく」をつけて使われます。

また、⑨や⑩のように、「体に気をつけてください」という意味でご留意が使われることもあります。

「ご留意」の間違った使い方


「ご留意ください」は尊敬語ではあるものの、命令の意味も込められているため、目上の人に対して用いることはほとんどありません。

  • あまりふさわしくない用例
    先輩、この件につきましてはご留意ください。

目上の人に「ご留意」という表現を使いたい場合には、「ご留意いただけるようお願い申し上げます」などとするのが一般的です。

「ご留意ください」の言い換え表現

「ご留意ください」を敬語で言い換えたい時には、以下のような言葉を使うことができます。

  • ご注意ください
  • ご了承ください
  • ご承知おきください
  • ご自愛ください
  • ご理解ください
  • ご配慮ください

それぞれの敬語の意味について詳しく見ていきましょう。

ご注意ください

「ご注意ください」も、「ご留意ください」と同様、相手に気をつけてほしいことがある際に用いることができる表現です。

より気をつけてほしいというニュアンスが強まるため、緊急性のある話をする場合には、ご注意くださいを使うことが多いです。

例文
  1. 明日健康診断があります。忘れないようご注意ください
  2. 明日は8時から開会式です。間に合うようご注意ください

ご了承ください

「ご了承ください」も、「ご留意ください」と同じようなシチュエーションで使うことができる表現です。

「ご留意ください」「ご承知おきください」は、事情を相手にわかってもらいたいときに使う表現です。

「ご留意ください」が「気にしておいてくださいね」といったニュアンスであるのに対し、「ご承知おきください」は「事前に知らせておきます」というニュアンスの違いがあります。

例文
  1. 明日の出勤時間変更について、ご承知おきください
  2. 来週避難訓練が行われます。ご承知おきください

ご自愛ください

「ご自愛ください」も、「ご留意ください」の言い換えとして使われることがある表現です。

身体や体調に対して使われ、「お体を大事にしてください」というニュアンスがこめられます。

例文
  1. 寒くなりますので、どうかお体をご自愛ください
  2. 体調をご自愛くださりますよう、よろしくお願いいたします。

ご理解ください

「ご理解ください」は、既に発生したことに関して、注意するよう伝えるときに用いられる表現です。

話し言葉として使われることは少なく、主に書き言葉として用いられます。

例文
  1. 先週、マニュアルに変更がありました。ご理解くださるようお願い申し上げます。
  2. 本日、エレベーターは使用することができません。どうかご理解ください

ご配慮ください

「ご配慮ください」も、「ご留意ください」と同様に使うことができる表現です。

「ご留意ください」よりも、より相手に対して敬意を込めたい場合に使うことができます。

例文
  1. 明日はいつもと動きが変わることにご配慮ください
  2. 今日は6時で会社が締まりますので、そのことにご配慮ください

「ご留意ください」の英語訳

「ご留意ください」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • pay attention to
    (注意を払う)
  • note
    (気をつける)
  • bear ~ in mind
    (~を心に留める)
  • please be aware of
    (お気をつけください)

二つ目の英語訳である “note” は、このままでも「ご留意」を表す表現として使うことができますが、丁寧にする場合には “please note that”などという形で使うこともあります。

また、三つ目の英語訳である “bear ~ in mind” は、bearの部分をkeepにかえ、“keep in mind” としても同じ意味で使うことができます。

「ご留意」のまとめ

以上、この記事では「ご留意」について解説しました。

読み方ご留意(ごりゅうい)
意味ある物事に気をつけて注意すること
使い方後に「ください」「する」「いただく」などをつけて使用する
誤用目上の人に対して用いる
言い換え表現ご注意ください
ご了承ください
ご承知おきください など
英語訳“pay attention to” など

すでに解説したとおり、ご留意は言い換え表現がとても多い敬語です。

その時その時の合わせて、適切な敬語が使えるよう、練習しておきましょう。

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つつつ
この道10年以上の読書家。 短い言葉で人を惹き付けるコピーが大好きです。 本の帯に書かれたコピーを見て買ってしまうこともしばしば。 読書で得た文章力を活かして、日常生活でよく使う言葉を中心に執筆しています。