「直流電源」と「交流電源」の違いとは?電源の基本まで解説

違いのギモン

電気は、私たちの生活に必要不可欠な存在で、ライフラインの1つです。しかし、私たちが電気について知っていることは、意外と少ないのではないでしょうか。

電気を流すための電源は、「直流電源」と「交流電源」に分けることができます。

中学校の理科で習った人もいるかもしれませんが、あなたは、きちんと違いを理解していますか。

この記事では「直流電源」「交流電源」についてご紹介します。

結論:違いは電流と電圧の流れ方

「直流電源」は、電流と電圧が、変化せずに流れる電源です。

「交流電源」は、電流と電圧が、一定の周期で変化する電源です。

そもそも、「電源」って何?

スイッチを押すと、同時に電源がつき、使用したい製品が使えます。

「電源」とは、電力を供給する源です。電源の大きさは、電力の大きさで表すことができます。

 

「直流電源」と「交流電源」の違いを分かりやすくするために、まず電力の仕組みをご紹介します。

「電力」を構成しているのは「電圧」と「電流」です。

  • 「電力」とは、電源の大きさです。単位はワット (W) です。
  • 「電圧」とは、電気を押し出す力です。単位はボルト (V) です。
  • 「電流」とは、電気が流れる量です。単位はアンペア (A) です。
これらから、電力(W)=電圧(V)×電流(A) という式で表すことができます。電力は、電圧と電流が両方存在している時に生じるものなのです。これを頭に入れつつ、違いを見てみましょう。

「直流電源」をもっと詳しく

「直流電源」は、電流と電圧が、変化せずに流れる電源です。

直流は、英語で “Direct Current” です。製品には、 “DC” と略して表記していることが多く、様々な場面で使われています。

プラスとマイナスが決められており、それにしたがってセットします。そのため、電気は決められた方向に流れます。

「交流電源」をもっと詳しく

「交流電源」は、電流と電圧が、一定の周期で変化する電源です。時間とともに、電気の向きや大きさが変わるのが特徴です。

交流は英語で “Alternating Current” です。製品には、 “AC” と略して表記していることが多く、様々な場面で使われています。

電気の向きが1秒間に何回変わるか、を表すのが「周波数」という単位です。東日本では 50Hz、西日本では 60Hz です。

ちなみに、地域による周波数の違いは、初めてその地方で導入された発電機が東日本では 50Hz、西日本では 60Hz だったことの名残です。

ACアダプター

実は、ACアダプターから流れる電気は、「交流電流」です。これは、発電所から送られてくる電気が「交流電流」であることが関係しています。

それでは、なぜ「直流電源」ではなく、「交流電源」で送るのでしょうか。

 

発電所で作られる電力の電圧は 2 万ボルトとも言われています。これが数々の変電所を経由することで、私たちの家庭に届く時には 100V になります。この「変電」作業が、交流の方がロス(伝送損失)が少なくすることができるのです。

これは、「交流電流」で送られる最大のメリットと言えます。

家庭で使用する電気製品はDC電源が多いので、送られたAC電源をDC電源に変換する必要があります。変換器は通常、製品に内蔵されているので、ACアダプターはAC電源を最後に供給する役割をしているのです。

まとめ

以上、この記事では、「直流電源」「交流電源」の違いについて解説しました。

  • 直流電源:電流と電圧が、変化せずに流れる電源
  • 交流電源:電流と電圧が、一定の周期で変化する電源

違いを理解して、電気と上手に付き合えるといいですね。