「狂気の沙汰ほど面白い」とは「狂っていればいるほど面白い」という意味です。
「狂気の沙汰ほど面白い」はネット上でたまに見かける言葉ですが、正確な意味を知っている方は少ないのではないでしょうか。
また、どこから生まれた言葉なのか知らない方もいると思います。
そこで、この記事では「狂気の沙汰ほど面白い」の意味から元ネタまで詳しく解説しています。
このページの目次
「狂気の沙汰ほど面白い」の意味
狂っていればいるほど面白い
例:命をかけた勝負とは、狂気の沙汰ほど面白い。
「狂気の沙汰ほど面白い」は狂っていればいるほど面白いという意味です。
「狂気の沙汰」とは、ある物事が正常な状態から外れ、常軌を逸している様子を表す表現です。
「狂気の沙汰ほど面白い」は「非常に面白い」という意味ではないことに注意しましょう。
「狂気の沙汰ほど面白い」の「ほど」は比較を表す「~くらい」の意味ではありません。
「一方の程度が高まるにつれて、もう片方の状態が一層高まる」という意味を表しています。
そのため、「狂気の沙汰ほど面白い」は「より狂っている状態になれば、より面白い」というニュアンスになります。
「狂気の沙汰ほど面白い」の元ネタ
「狂気の沙汰ほど面白い」の元ネタは『アカギ~闇に降り立った天才~』の主人公アカギのセリフです。
『アカギ~闇に降り立った天才~』は、13歳でありながら高い博打の才能を持ったアカギが博打で伝説を作っていく様子を描いた漫画作品です。
この作品の、以下のようなエピソードが「狂気の沙汰ほど面白い」の由来になっています。
アカギは暴力団と800万円を賭けた麻雀勝負をすることになりますが、前日に呼び出されてしまいます。
アカギは暴力団から拳銃の提供を受けることを条件に呼び出しに応じます。
暴力団はアカギに寝返るよう脅したのですが、アカギは拒否します。
そして、翌日の対戦相手が市川という男だと見破り、受け取った拳銃に一発だけ弾を込めて市川に発砲します。
アカギは弾丸が出ないように弾倉を回していたので、弾は出ませんでした。
ここで、市川が相手に発砲するなら自分にも発砲するべきだと主張すると、アカギは市川が引き金を引くように要請します。
暴力団員は市川を止めますが、市川は以下のようなセリフを放ちます。
この世の中・・・
バカな真似ほど・・・
狂気の沙汰ほど面白い・・・!
市川は過去に同じような遊びをして、失明していました。
そのため、狙いが外れないよう、アカギの口の中に銃口を差し込んでアカギを挑発します。
しかし、アカギは以下のように答えたのでした。
ククク・・・
面白い・・・
狂気の沙汰ほど面白い・・・!
以上のように、実は「狂気の沙汰ほど面白い」は市川が先に言ったセリフであり、アカギはそれを繰り返しているだけなのです。
ただ、主人公であるアカギのセリフというイメージが強く、「面白い…狂気の沙汰ほど面白い」という形で用いられる場合もあります。
「狂気の沙汰ほど面白い」は有名なセリフであるため、パロディにされることがあります。
この中でも有名なのが、ライトノベル『のうりん』によるパロディです。
『のうりん』に登場する金上という登場人物が、股の間からきのこが生えてくる人形という卑猥な作品を発表するのですが、これに対し、鈴木という人物がきのこの先端にヨーグルトを塗ることを提案します。
この案を聞いた金上が「面白い…狂気の沙汰ほど面白い…!」と発言したのです。
「狂気の沙汰ほど面白い」の使い方
「狂気の沙汰ほど面白い」はある物事について狂っていると思い、なおかつそれが面白いと感じた時に使います。
具体的な例文で見ていきましょう。
- ロシアンルーレットとは…、狂気の沙汰ほど面白い。
- 賞味期限が2週間過ぎた牛乳を飲んだ。狂気の沙汰ほど面白い。
- 身体に油を塗りたくってタバコを吸う。狂気の沙汰ほど面白い。
- この麻雀に全財産をかけるか。狂気の沙汰ほど面白い。
- 麻雀は狂気の沙汰ほど面白いと言い張る友人がいる。
また、「狂気の沙汰ほど面白い」は以下のようにSNSでもよく使われています。
人間は狂気の沙汰ほど面白い!wwwww
— ハナグマ (@P_Tiger6) November 24, 2021
狂気の沙汰ほど面白いからPOEやらない?
— POEyarou (@POEyarou) November 27, 2021
『狂気の沙汰ほど面白い』って、私みたいな酔狂のための言葉かもね
— 霜月綾乃(P.L.I) (@PLI_ayanoS_bot) November 24, 2021
狂気の沙汰ほど面白いのでそれはそれでヨシ
— 見取図 (@anarchy_ptck) November 28, 2021
フブキさんのポケモンも中々狂ってて好き。狂気の沙汰ほど面白い…
— 氷川 翔@C992日目金-南ほ17a (@hikawa21) November 27, 2021
「狂気の沙汰ほど面白い」は元ネタが麻雀漫画であるため、麻雀に関連した場面で用いられることが多いのです。
ちなみに、「狂気の沙汰ほど面白い」Tシャツも販売されています。
「狂気の沙汰ほど面白い」の類義語
狂気の沙汰ほど面白いには以下のような類義語があります。
- 作者は狂人
あまりにも狂気じみた、しかし面白い作品を見た時に用いる言葉 - 作者は病気
通常の発想では作れないという称賛を込めた言葉
『アカギ』が由来のネット用語
「狂気の沙汰ほど面白い」以外にも、『アカギ』が由来となったネット用語はたくさんあります。
具体的には以下のとおりです。
- 倍プッシュだ
ギャンブルで、次の掛け金を2倍にして挑戦すること - きたぜ、ぬるりと…
何かしらのモノや人がやってきた時に使うセリフ
「狂気の沙汰ほど面白い」と『賭ケグルイ』の関連性
「狂気の沙汰ほど面白い」は『賭ケグルイ』と一緒に検索されることが多い言葉です。
『賭ケグルイ』は賭け事ですべてが決まる特殊な学園で、ギャンブル狂である蛇喰夢子(じゃばみゆめこ)の活躍を描いた作品です。
蛇喰夢子は賭け事を全力で楽しむ、「狂気の沙汰ほど面白い」を体現したような人物なので、「狂気の沙汰ほど面白い」と一緒に検索されているものと思われます。
「狂気の沙汰ほど面白い」のまとめ
以上、この記事では「狂気の沙汰ほど面白い」について解説しました。
読み方 | 狂気(きょうき)の沙汰(さた)ほど面白(おもしろ)い |
---|---|
意味 | 狂っていればいるほど面白い |
元ネタ | 『アカギ~闇に降り立った天才~』の主人公アカギのセリフ |
類義語 | 作者は狂人 作者は病気 |
「狂気の沙汰ほど面白い」は麻雀に関連した言葉でした。
一度は使ってみたい言葉ですね。