ぐう畜とは「ぐうの音も出ないほどの畜生なこと」という意味です。
ぐう畜という言葉はなんとなく知っているものの、正しい意味や元ネタについてはあまり知らないという方は多いのではないでしょうか。
この記事では、ぐう畜の意味や元ネタ、対義語などについて分かりやすく解説しています。
☆ぐう畜をざっくり言うと……
読み方 | ぐう畜(ぐうちく) |
---|---|
意味 | ぐうの音も出ないほどの畜生 |
元ネタ | 野球の小笠原選手に関するスレッドから |
類義語 | 人でなし 狼藉者 |
対義語 | ぐう聖 |
「ぐう畜」の意味
ぐうの音も出ないほど畜生なこと
例:あのキャラはぐう畜だ。
また、ぐう畜は畜生な行為をする人や行為そのものに対しても使用する場合があります。
ぐう畜の「ぐうの音もでない」「畜生」はそれぞれ以下のような意味です。
- ぐうの音もでない
全く反論や弁解などができないさま - 畜生
けだもの、人に値しないもの
ぐう畜は、一般的にネガティブな意味を持つ言葉ですが、冗談としても使用される場合があるため、前後の文脈をよく確認するようにしましょう。
「ぐう畜」の元ネタ
ぐう畜は、野球の小笠原選手に関するネット掲示板が元ネタだと考えられています。
具体的には以下のような流れでぐう畜が誕生したと考えられています。
2006年 | 小笠原選手の巨人への移籍 |
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2007年 | 小笠原選手を非難するネット掲示板が乱立 |
2009年 | 「巨人小笠原スレ」にて、ぐう畜が初出 |
その後 | 小笠原選手をはじめ、さまざまな対象へぐう畜が使用される |
それぞれについて詳しく確認しましょう。
2006年:小笠原選手の巨人への移籍
当時、小笠原道大選手は、「ガッツ」という愛称や髭がトレードマークの日本ハム所属の選手でした。
しかし、2006年のオフシーズンにて、小笠原選手は日本ハムから巨人へ移籍しました。
巨人では「ヒゲ禁止」というルールがあり、小笠原選手はトレードマークのヒゲを剃り落として移籍しました。
これらの行為に対して、ネットを中心に小笠原選手を非難する掲示板が乱立するようになりました。
2007年:小笠原選手を非難するネット掲示板が乱立
2007年には、小笠原選手を非難する掲示板のなかで、「巨人小笠原、国会議事堂前で性器露出して逮捕」というスレッドが立ち上がりました。
それ以降、「巨人小笠原」と「変わったニュース」「残酷なニュース」を組み合わせて掲示板のタイトルにするというものが流行りました。
こうしたスレッドが流行るなかで、小笠原選手の愛称「ガッツ」にちなんだ「カッス」というキャラクターが誕生しました。
2009年:「巨人小笠原スレ」にて、ぐう畜が初出
「カッス」はネット掲示板上でさまざまな悪さをするキャラクターとして認識されるようになりました。
その後、「カッスはぐうの音も出ないほど畜生」というフレーズがネット上で話題となりました。
このフレーズが省略され、「ぐう畜」という言葉が生まれました。
その後①小笠原選手をはじめ、ぐう畜の対象が広がる
経緯が複雑なことから、「ぐう畜」は小笠原選手とは、もはや関係ない言葉です。
しかし、ネット上では「そもそも小笠原選手の巨人移籍がぐう畜な行為だ」と見なされています。
そのため、小笠原選手を中心にさまざまなタレントや有名人への使用が拡大しました。
その後②:「ぐう畜」が内川聖一に受け継がれる
元祖ぐう畜としては、小笠原道大選手が知られています。
しかし、最近では、横浜ベイスターズから福岡ソフトバンクホークスに移籍した内川聖一選手に対して使用することがあります。
内川選手は、移籍後に古巣であった横浜ベイスターズに対して批判的な発言を繰り返していました。
具体的には以下のような発言です。
- 「僕自身横浜を出ていく喜びもあった」
- 「横浜のときは借金から始まっていた」
- 「何も緊張感のないところで戦うより、こういうところでプレーすることにやりがいを感じる」
また、ぐう畜の対義語が「ぐう聖」であることから引用して、「内川畜一」という名称まで誕生しました。
「ぐう畜」の使い方
ぐう畜は以下のような場面で使用します。
- 悪事や悪事をはたらく人を表す場合
- 相手の行為を非難する場合
- 相手をからかう場合
- 指導が厳しいことから、あの先生はぐう畜だと言われている。
- あなたの行為はぐう畜だよ。
- そんなぐう畜な案を出すなんて、あなたは天才か!
一方で、③のようにぐう畜は冗談として使用される場合もあります。
冗談として使用する場合、「それはぐう畜ww」というような言い回しでよく使用されています。
「ぐう畜」の類義語
ぐう畜には以下のような類義語があります。
- 人でなし
人情・恩義をわきまえない、人間とも思えないような人 - 狼藉者(ろうぜきもの)
乱暴を働く人
「人でなし」は、日常会話でもよく使用されます。
一方で、「狼藉者」は最近ではあまり使用されることがなく、時代劇などを中心に使われています。
「ぐう」がつく言葉
「ぐう」がつく言葉には以下のようなものがあります。
- ぐう正(ぐう正論)
ぐうの音も出ないほどの正論 - ぐう有(ぐう有能)
ぐうの音も出ないほど有能 - ぐうかわ
ぐうの音も出ないほどかわいい - ぐう聖エピソード
ぐうの音も出ないほど聖人のような行為 - ぐう聖行為
ぐうの音も出ないほど聖人のような行為 - ぐう畜ペンギン
東京ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター・つば九郎のこと
「ぐう畜」の対義語
ぐう畜には以下のような対義語があります。
- ぐう聖(ぐうせい)
ぐうの音もでないほどの聖人
聖人は、畜生の対義語と言えるため、ぐう畜の対義語もぐう聖だと言えます。
また、ぐう畜の元ネタから、ぐう聖は「日本ハムに所属していたころの小笠原道大選手」を指す場合もあります。
「ぐう畜」のまとめ
以上、この記事ではぐう畜について解説しました。
読み方 | ぐう畜(ぐうちく) |
---|---|
意味 | ぐうの音も出ないほどの畜生 |
由来 | 野球の小笠原選手に関するスレッドから |
類義語 | 人でなし 狼藉者 |
対義語 | ぐう聖 |
ぐう畜は、よく使用されるネット用語です。
しかし、元ネタや対義語について知らなかったという方も多いのではないでしょうか。
この記事を参考に、意味や使い方、元ネタについてもしっかり確認しましょう。