「あわせる」を漢字に変換するときに、「合わせる」を使うか、「併せる」を使うか迷った経験はありませんか。
言葉の使い方は、とても紛らわしいときがありますよね。この記事では、「合わせる」と「併せる」の違いについて解説します。
結論:2つ以上のものをくっつけるか、全て混ぜて1つにするかどうかが違う
「合わせる」は、2つ以上のものをくっつけることです。
「併せる」は、2つ以上のものを混ぜて1つにすることです。
「合わせる」をもっと詳しく
「合わせる」は、2つ以上のものをくっつけること、まとめること、調和させることです。合わせるには、必ず基準となるものがあるので、どれかが1つの基準に調節します。
たとえば、「調子を合わせる」という文の場合、相手を基準にして、調和させるということです。
熟語では、合算、合作、合奏などがあります。合算は、たとえば、福引ではレシートの金額を全て合わせて、計算してもらえることがありますよね。レシートを4枚持っているとすると、その4枚の金額を足すことが合算です。
合作は、複数の人が1つの作品を作ることです。合奏は、複数の種類の楽器を、指揮にあわせて同時に演奏することです。
「合わせる」の使い方の例
- 仏壇に手を合わせる。
- 日付変更線を超えたので、時計を現地時間に合わせる。
- ワンピースにジャケットを合わせる。
最後の文は、ワンピースに適した服を選ぶということなので、合うを使います。
「併せる」をもっと詳しく
「併せる」とは、2つ以上のものを混ぜて1つにすることです。合わせると違い、基準となるものがありません。
そのほかには、並行しているという意味もあります。たとえば、「野菜と果物を併せてスムージーを作る」の場合、野菜と果物を一緒に混ぜるということです。
熟語では、合併、併合、併願などがあります。合併と併合には、合わせるが使われているので、混乱するかもしれません。
しかし、合併や併合に置き換えても、意味の通る文章ができるということは、その文章には、併せるが当てはまるということです。
合併とは、2つ以上のものが1つになることです。たとえば、「3つの村が合併して新しい町になった」の場合、3つあった村が混ざって、規模が大きくなり、町になったということです。
併合とは、複数のものを1つにすることです。ちなみに、国際法上の併合は、合意を得たあとに1つの国の領土が、ほかの国の一部になることです。
「併せる」の使い方の例
- A案とB案を併せて考える。
- こちらも併せてご確認ください。
- 人数が足りないので、2つのクラスを併せる。
まとめ
以上、この記事では、「合わせる」と「併せる」の違いについて解説しました。
- 合わせる:2つ以上のものをくっつけること
- 併せる:2つ以上のものを混ぜて1つにすること
自信がない時はひらがな表記で問題ありませんが、違いを知っておくことはとても大切ですね。