理解しよう!「就職活動」と「転職活動」の6つの違い

違いのギモン

「就職活動」も「転職活動」も、どちらも「職を探す活動」という意味では似ており、「就職活動」の中に「転職活動」を含むと考えることもできます。しかし、この記事では「就職活動」は新卒での就職活動、一般的に「就活」と呼ばれるものを指すこととします。

企業が人材を欲し、そこに職を求める人が応募するという形において「就職活動」も「転職活動」も共通する部分も多いのは事実です。しかし、実は違いは多岐にわたり、その違いを踏まえた対策をする必要もあります。

この記事ではそんな「就職活動」と「転職活動」の6つの違いについて解説します。

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【1】対象者の違い

就職活動の対象者


新卒での就職活動の対象となるのは、その名の通り「新卒」の人材です。つまり、大学や短期大学などを卒業予定の学生をターゲットとして、企業は採用活動を行います。

転職活動の対象者

転職活動は、既に職を持っている人が新たに職を探すものですので、対象となるのは社会人です。

【2】スケジュールの有無

就職活動のスケジュール

新卒の就職活動は日本経済団体連合会(経団連)の指針で、採用に関する広報活動、面接等の選考活動の解禁時期が定められています。経団連に加盟する企業(ほとんどが大企業)はその指針に従うことが求められています。

経団連は、2020年卒の学生は広報活動の解禁を大学3年生の3月1日以降、選考活動の解禁を大学4年の6月1日以降と定めています。

 

しかし、経団連に加盟していない中小企業や外資系企業はこのルールに従う必要が無く、スケジュール関係無く採用活動を行っています。

また、完全な売り手市場の現在、経団連加盟企業であるにも関わらず、選考活動解禁前に水面下で選考を行っているケースも大量にあります。いわゆる「経団連ルール」は形骸化しているとの指摘も多々あります。

「売り手市場」とは一般的な経済活動などにおいて、買う側よりも売る側が有利である市場の状態を言います。就職活動においての「売り手市場」とは、労働力を売る側の学生が有利である状態です。社会的な人手不足の影響で、企業は優秀な学生の獲得に苦しんでいます。

 

また、就職活動は学生にとって一般的に長期化することが多く、今や採用活動の場となりつつあるインターンシップや準備期間を含め、長い人だと1年以上就職活動を行うこともあります。

また、この「経団連ルール」に象徴される新卒一括採用は世界的にみても珍しく、日本独自のものです。スケジュール的にも授業がある期間に行われるという点から、学生の本分である学業に支障をきたすという理由で廃止を求める声も多くあります。

転職活動のスケジュール

中途での転職活動は、各個人、各企業がそれぞれ必要に応じて行うものであるため、スケジュールの点で特に決まりもなく、年中行っているものであると言えます。

企業としてはポジションが空き、人が欲しいときに募集すればいいことになります。また、転職希望者も「職を変えたい」と思ったときに行動を起こすので、決まったスケジュールが無いのは想像しやすいと思います。

また、転職活動は、現在の職場に勤めながら行う場合がほとんどであるため、新卒の就職活動ほど十分な時間も無く、期間は就職活動と比較して短いと言えます。

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【3】選考のステップの違い

就職活動の選考ステップ

新卒での就職活動の対象者は、まだ社会に出たことの無い学生であるため、企業側も様々な角度からどのような学生であるかを判断しようとします。また、毎年決まった時期に、新卒(今年度中に卒業を控える)の学生を対象に行う採用活動であるため、応募者が莫大な数となり、選考ステップの数も自ずと多くなります。

一般的な選考フローでいうと、エントリーシート(ESと呼ばれる)を最初に提出し、そこで学生をふるいにかけます。エントリーシートは、一般的な履歴書に書くような基本情報の他に、自己PRや志望動機、学生時代に力を入れたことなど、企業独自の設問があります。

 

また、エントリーシートの選考通過後、もしくはエントリーシート提出と同じタイミングで適性検査や筆記試験が課されます。

その後、企業によってグループディスカッション、1次面接、2次面接、3次面接、最終面接(面接回数は企業によって異なる)と続いていきます。このように、就職活動の選考は選考ステップが多く、前項でも述べた通り、長期にわたって行われます。

転職活動の選考ステップ

転職活動は既に社会に出ている社会人を対象とし、その社会人としての経験からその人のスキルを見極めることができるため、選考ステップは就職活動と比べて少ない傾向にあります。

一般的には履歴書と職務経歴書による選考、筆記試験、面接というような流れです。スケジュールも決まってないことや、応募者数が就職活動と比較して少ないこともあり、選考もスムーズに行われます。

【4】提出書類の違い

就職活動の提出書類

前項でも触れた通り、就職活動ではまず最初にエントリーシートを提出します。対象者である学生は、社会に出たこともなく実際に働いてことも無いため、企業はその人の自己PRや志望動機、学生時代頑張ったことなどを聞き、どのような素養が備わっていそうか見極めようとします。

また、企業によってはエントリーシートが絵を描かせるといったような一風変わったものや、エントリーシートとは別で成績証明書の提出を求められることもあります。

転職活動の提出書類

転職活動では、既に社会に出たことのある社会人が対象であるため、その人が前職でどのような仕事を経験し、どのような実績を残したかを聞くことで、その会社で活躍できるかどうか判断できます。

そのため、エントリーシートよりは、履歴書と職務経歴書の提出を求められる場合がほとんどです。

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【5】求められるものの違い

就職活動で求められるもの

就職活動で企業が学生に求めているのは「ポテンシャル」です。というのも、何度も述べている通り、学生は社会人の経験が無いため、就職後、うちの会社で活躍するだけの可能性を大いに持っているかどうかを判断するしかありません。

どのようなポテンシャルを求めるかは各企業で異なってはきますが、その意味でいうと、例えばコミュニケーション能力、最後までやり遂げられる力、忍耐力、素直さ、リーダーシップなどです。これらを、自己PR、学生時代頑張ったことなどを聞くことにより探っていきます。

企業側のスタンスとしては、入社後に育成すればよいというものであるため、明確なスキルを求めることはほとんどありません。

転職活動で求められるもの

転職活動では、企業は即戦力を欲しています。企業が中途入社の募集をするのは、空いたポジション、足りないポジションがあり、そのポジションを埋めることができるだけの人材を欲しているからです。

そのため、入社させてすぐに活躍できる人材であるかどうかが選考においても判断基準となり、ポテンシャルよりもスキルそのものが求められる場合がほとんどです。

その意味では、より専門性の高い職種である場合、応募要件として〇〇の経験〇年以上とあらかじめ定められていることもあります。

【6】採用人数の違い

就職活動の採用人数

就職活動は新卒の学生を一括に、定期的に採用する形をとっているため、採用人数は複数である場合がほとんどです。規模が大きく、社員数が多い企業の中には数百人~千人程度採用するところもあります。

入社後、1週間~1か月ほどの新人研修などを経て、適正が判断され配属が決定されます。

転職活動の採用人数

企業側は、空いたポジションや人数が足りない場合に、必要に応じて募集を行うため、採用人数は少数で、1人であることも多々あります。大量採用はかなりレアなケースです。

入社後も、研修は簡単な企業研修ぐらいで終わることも多く、すぐに配属されます。

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まとめ

以上、この記事では、「就職活動」と「転職活動」の6つの違いについて解説しました。

就職活動転職活動
対象者新卒の学生新たに職を探す社会人
スケジュール経団連のルールが基本特に決まっていない
選考ステップ多い、長期的少ない、短期的
提出書類エントリーシート、成績証明書等履歴書、職務経歴書等
求められるものポテンシャルスキル(即戦力)
採用人数複数少数(必要に応じて)

 

就職活動と転職活動には違いが多くあり、新卒の時の就職活動と同じような形で転職活動を行ってしまうと、それぞれで求められるものも違うため、上手くいかないことも想像できるのではないでしょうか。

しかし、共通している部分があるのも事実で、社会人としての言葉遣い、マナーは学生でも求められます。また、なぜその会社で働きたいかという志望理由は就職活動、転職活動どちらでもほぼ必ず聞かれます。

それぞれの共通している部分、違う部分をしっかりと理解をし、就職活動、転職活動に取り組むことが大切です。

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