知っておこう!「デイサービス」と「デイケア」の4つの違い

違いのギモン

高齢化の進む日本には、様々な介護サービスがありますね。

老人ホームに入居しなくても、週に何度か介護施設に通うという方法もあります。そこでわかりづらいのは、「デイサービス」と「デイケア」の違いです。

両者にはどのような区別があるのでしょうか。そこで、この記事では、「デイサービス」と「デイケア」の4つの相違点について解説します。

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【1】サービス内容の違い

「デイサービス」の目的

「デイサービス」は「通所介護(つうしょかいご)」とも呼ばれます。自宅で家族に介護されている人が、定期的に通うのが「デイサービス」です。

「デイサービス」の役割は、在宅介護をしている家族に代わって、週に何回か介護をすることです。これによって、家族の負担が軽減されます。

 

家族の代わりに介護をするのですから、スタッフは、家族が日ごろ行っているように生活補助をします。たとえば、入浴や食事の手助けなどが挙げられます。

また、「デイサービス」には、家族にはできないことを行う機能もあります。

自宅で介護を受けていると、本人が家族以外の人と交流することはなかなかありませんが、「デイサービス」では、他の利用者と一緒にレクリエーションを行ったり、会話したりする機会があります。また、季節ごとのイベントもありますから、「デイサービス」に通ってもらうことで本人の生活をより楽しいものにするというねらいがあるのです。

つまり、「デイサービス」の主な目的は、生活の質を上げることなのです。

「デイケア」の目的

「デイケア」は「通所リハビリテーション」とも呼ばれます。この別名からわかるように、「デイケア」の主な目的は身体の機能を回復させることです。

「デイケア」でのリハビリは、以下の3つの軸で展開されています。

(1) 理学療法

マッサージや体操などで身体の機能の向上を目指します。電気や光の温熱で、体の血行を良くする治療を行うこともあります。

(2) 作業療法

手芸や工作を通して、手先を動かす練習を行います。また、本人が自分で入浴することができるようなサポートも行います。

(3) 言語療法

食事中に、食べ物を自力で飲み込む力を鍛えます。発声をして声を出す訓練をする場合もあります。

 

上記3つの療法の内容からわかるように、「デイケア」は「デイサービス」のように生活介護を行っているものの、単に手助けをするだけでなく、本人がそれらの行為を自分ひとりでできるようにサポートを行っているのです。

発声や工作などの催しも、楽しみを見出すことをねらいにしているというよりも、身体機能の回復を目指していますね。この点が「デイサービス」と大きく異なります。

【2】スタッフの違い

「デイサービス」のスタッフ

デイサービスで働くスタッフの規定は次の通りです。

  • 管理者
  • 生活相談員
  • 看護職員
  • 介護職員
  • 機能訓練指導員

「デイサービス」は生活の手助けを行うサービスであるため、生活相談員が常駐しています。しかし、医師が常駐していないという特徴もあります。

なお、機能訓練指導員とは、柔道整復師、作業療法士・理学療法士、言語聴覚士、あんまマッサージ師、看護師、准看護師のうち、どれかの資格をもっているスタッフを指します。

「デイケア」のスタッフ

「デイケア」で働くスタッフの規定は次の通りです。

  • 医師(常勤)
  • 看護師
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語療法士

医師が常勤しているのが大きな特徴です。リハビリに必要な理学療法・作業療法・言語療法の3つの専門家がいるため、専門的な側面から機能回復のプログラムを展開することができます。

しかし、「デイケア」では、生活相談員は常駐していません。

 

なお、スタッフ全体の人数は、「デイケア」よりも「デイサービス」のほうが多いという傾向があります。

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【3】利用料金の違い


介護の内容や利用時間は人によって異なるので、「デイサービス」と「デイケア」の料金は様々です。

ただし、「デイケア」のほうが「デイサービス」よりも、1回あたりの利用料金が高いという傾向があります。

【4】運営元の違い


「デイサービス」は、社会人福祉法人や株式会社が運営するサービスです。

一方「デイケア」は、医師が常駐していることからもわかるように、医療法人や病院、診療所が運営するサービスです。

このように、「デイサービス」は一般的な法人が、「デイケア」は医療専門の場所が運営しているという違いがあります。

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補足:「デイサービス」と「デイケア」の利用条件


ここまで、「デイサービス」と「デイケア」の相違点について解説しました。それでは、この2つのサービスは、どんな人が使うことができるのでしょうか。

介護が必要な度合いには「要支援」と「要介護」の2種類があります。

「要支援」の段階には 1から2まであり、2のほうがより深刻な度合いを示しています。「要介護」は「要支援」よりも重度な状態です。1から5までの段階があり、5が最も深刻です。

これらのレベルを判断するためには、まず各市町村の自治体に認定を申請する必要があります。申請は無料で行うことができます。

その後、病院で診断を受けたり、介護員に自宅訪問をしてもらったりして、本人の要支援度や要介護度が認定されるのです。この度合いに従って、本人に適切な介護を探します。

 

要介護 1~5 に認定されていれば、「デイサービス」と「デイケア」を併用する保険が効きます。

要支援 1~2 に認定された人は、「デイサービス」と「デイケア」のどちらかにしか保険が効きません。ただし、自己負担であれば併用可能です。

また、要支援 1~2 の人は、「デイサービス」で「介護予防サービス」というものを受け、「デイケア」では「介護予防通所リハビリテーション」というものを受けます。つまり、「要支援」と認定された人には、「要介護」に段階が進まないようにするためのサービスが提供されるのです。

このように、「要支援」と「要介護」のどちらに認定されるかによって、受けることのできるサービスの条件が異なるのです。

まとめ

以上、この記事では、「デイサービス」と「デイケア」の4つの違いについて解説しました。あらためて、両者の相違点を表でおさらいしましょう。

デイサービスデイケア
目的 生活介護 リハビリ
スタッフ 医師が常駐していない 医師が常駐している
利用料金 安め 高め
運営元 社会福祉法人、株式会社 医療法人、病院、診療所

注意しなければならないのは、この記事で解説したのは一般的な傾向であるということです。ひとくちに「デイサービス」「デイケア」といっても、各施設に特徴があるのです。

ですから、「デイサービス」や「デイケア」の施設を実際に見学して、本人に最も適する場所を選ぶことが大切です。

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