「生来(せいらい)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「生来(せいらい)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「生来」の意味をスッキリ理解!

生来(せいらい):生まれて以来

「生来」の意味を詳しく

生来には、多く分けて以下の2つの意味があります

  1. 生まれつき
  2. 生まれてから今まで

①の意味は自分が、あるいは他人が生まれながらもった先天的な能力や性格を指します。

②の意味は「生来のせっかち」というように副詞的に使います。これは「生まれてからこのかたずっとせっかち」という意味です。

注目したい点は、「生来」は明治期の文豪に好んで使われていたことです。以下はその例です。

作者作品名原文
芥川龍之介『お律と子たちと』お律は眼をつぶっていた。生来薄手に出来た顔が一層今日は窶れたようだった。
太宰治『風のたより』それに加えて、生来の臆病者でありますから、文壇の人たちとの交際も、ほとんど、ございませんし…
有島武郎『私の父と母』しかし生来の烈しい気性のためか、この発作がヒステリーに変わって、泣き崩れて理性を失うというような所はなかった。
森鷗外『世界漫遊』女色の趣味は生来解している。これは遺伝である。

 

歴史に名を轟かすような文豪が数多く「生来」という言葉を利用していますね。一種の流行り文句のようにもみえます。

 

加えて「生来」「しょうらい」と読む場合もありもます。「しょうらい」と聞くと「将来」や「招来」などをイメージする人も多いでしょう。

「生来」には同音異義語がたくさんあるので要注意です。

ちなみに「将来」と「招来」の意味は以下の通りです。

将来:これから先の未来

招来:招き寄せること

「生来」の使い方

  1. 生来の頑固な性格が仇をなして、今まで数々の失敗を重ねた。
  2. 彼女は生来スマートフォンをもったことがない。
  3. ずっと落ち込んでいたが生来のポジティブシンキングを取り戻した。

「生来」の類義語

生来には以下のような類義語があります。

  • 元来:初めからその状態や性質である様子
  • もともと:はじめから
  • 天性:天から与えられた性質
  • 本性:生まれながらの性質
  • 持前の:その人にもともと備わっているもの

特に注目してほしい単語は「元来」です。この「元来」は「生来」とそっくりな単語ですが微妙に意味がちがいます。

「生来」は「元来」とはどちらも性質とい意味を表します。ですが「生来」のほうが「元来」よりも本質的だとか生まれ持ったものといった意味合いが強いです。

一方、「元来」は「生来」と比較するともともとそうであったものという意味合いが強いです。

「生来」の対義語

生来には対義語がいまのところありません。しかし、生まれつきという反対の意味を表すような言葉には以下のものがあります。

  • 後天:生まれた後に、勉強したり、経験してから身につけること。
  • 生(は)え抜き:生まれたあとに得たもの
  • 生まれもつかぬ:生まれたあとに得たもの

しかし、「生え抜き」や「生まれもつかぬ」には、生まれた後に得たものという意味もあります。「生来」と近い意味も表すので使い方には要注意です。

「生来」の英語訳

生来を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • naturally
    (生まれつき)
  • innate
    (生まれながらの)
  • by nature
    (生まれてからの)

naturallyは能力的な言葉を形容し、innateは資質や性格を形容することが多いです。

まとめ

以上、この記事では「生来」について解説しました。

読み方生来(せいらい)
意味生まれて以来
類義語元来、もともと、天性、本性、持前のなど
対義語後天、生え抜き、生まれもつかぬなど
英語訳naturally(生まれつきの)、innate(生まれながらの)、by nature(生まれてからの)

「生来」という言葉を明治の文豪のように使ってみるとおもしろいかもしれませんね。