ブドウだけじゃない!「赤ワイン」と「白ワイン」の違い

違いのギモン

レストランでワインを頼む時に選び方やマナーがわからず、ぎこちなくなってしまう人もいるのではないでしょうか。

ワインには大きく分けて「赤ワイン」と「白ワイン」の2種類があります。それぞれ品種によっても味わいが異なるため、ある程度の知識があると、より食事を楽しむことができます。

この記事では各ワインの違いについて解説しています。

結論:作り方や味など7つの違いがある

赤ワインと白ワインには、7つの違いがあります。

赤ワイン白ワイン
使用するブドウ黒ブドウ主に白ブドウ
製法発酵→圧搾圧搾→発酵
渋みがあり深い口当たりが良い
合う料理こってりした料理(肉など)さっぱりした料理(魚など)
美味しく飲める温度14~16℃甘口:2~6℃
辛口:6~13℃
適したワイングラス口が広いグラス口が狭いグラス
栄養素ポリフェノール抗菌作用の栄養素多数

①原料の違い


赤ワインは黒ブドウから、白ブドウは基本的に白ブドウから作られます。

赤ワインの原料

赤ワインは、黒ブドウから作られます。赤ワインの赤色は、黒ブドウから出ている色なのです。

有名なブドウ品種

赤ワインに使用する有名なブドウは以下の3種です。

  • カベルネ・ソーヴィニヨン
    カシスやブルーベリーの香りで味は渋め。フランス南西部産
  • メルロー
    プラムやブラックチェリーの香りで、優しい味。フランスのボルドー地方産
  • ピノ・ノワール
    いちごやチェリーの香り。フランスのブルゴーニュ地方やアメリカで栽培

他にも、赤ワインに使われるブドウには、以下のような種類があります。産地とともに紹介します。

品種名産地
テンプラニーリョスペイン
マスカット・ベーリーA日本
グルナッシュ/ガルナッチャ南仏、スペイン
シラー/シラーズコート・デュ・ローヌ、オーストラリア
サンジョベーゼイタリア
ネッビオーロイタリア
ジンファンデル/プリミティーボアメリカ、イタリア
ツヴァイゲルトオーストリア、日本(北海道)
マルベックアルゼンチン、南仏

白ワインの原料

白ワインは、基本的に白ブドウから作られます。ただし、黒ブドウからでも作ることができます。

有名なブドウ品種

白ワインに使用する有名なブドウは、以下の2種です。

  • シャルドネ
    栽培する土地によって味わいは変貌自在に変わる
  • ソーヴィニヨン・ブラン
    ハーブや柑橘系の香りで、すっきりとした味わい

シャルドネは、白ワインでも最もメジャーな品種です。ワインのブドウを生産している地域のほとんどで栽培されています。

ソーヴィニヨン・ブランも世界中で栽培される有名な品種です。特にニュージーランド産のものが有名です。

ソーヴィニヨン・ブランから作られたワインは、ハーブや柑橘系のようなさっぱりした味わいです。

他にも、白ワインに用いられるブドウには以下のような種類があります。

品種名産地
リースリングアルザス、ドイツ
ソーヴィニヨン・ブランボルドー、ニュージーランド
シュナン・ブランロワール
甲州日本
ユニブラン・トレッビアーノ/イタリア、フランス
アイレンスペイン
ピノ・グリージョ(ピノ・グリ)フランス、イタリア
ビウラ(別名マカベオ)スペイン
セミヨンボルドー、オーストラリア
ピノ・ブランアルザス

リースリングは、ドイツ原産の品種です。リースリングから作られたワインは、辛口のものから甘口のものまで作られます。

「甲州」は、日本の山梨県が原産の、穏やかな味わいのブドウです。世界にも親しまれている品種です。

白ブドウではあるものの、皮は赤みがある点が特徴的です。

スパークリングワインとシャンパン

スパークリングワインとシャンパンは炭酸を含んだ発泡性の白ワインです。食前酒として飲むことが多いす。

シャンパンはスパークリングワインの仲間ですが、シャンパンと定めるにはいくつかの条件があり、最低でもブドウの産地がシャンパーニュ地方でなければいけません。

大人なら知っておきたい「シャンパン」と「スパークリングワイン」の違い

②製法の違い

製法手順の違い

赤ワインと白ワインは、製法の手順が異なります。

大きく異なるのは、以下の2点です。

  • 赤ワイン
    発酵してから圧搾が行われる。また、皮はついたまま発酵される
  • 白ワイン
    発酵前に圧搾が行われる。皮は除かれて発酵される

以下、詳しく工程を見ていきましょう。

赤ワインの製法手順

赤ワインは、以下の手順で作られます。

  1. 収穫
  2. 除梗(じょこう)
    枝から実だけ取り出す
  3. 発酵・醸し
    皮・種をつけたまま数週間発酵され、1週間ほど漬け置く
  4. 圧搾(あっさく)
    皮・タネをつけたままブドウから果汁を取る
  5. 熟成(じゅくせい)
    樽やタンクで長期間寝かせる
  6. 瓶詰め
    ワインを瓶に詰める
  7. 瓶熟(びんじゅく)
     瓶を樽で寝かせる

赤ワインは、皮をつけたまま発酵することが特徴的です。

白ワインの製法手順

白ワインは、以下の手順で作られます。

  1. 除梗(じょこう)
    枝から実だけ取り出す
  2. 圧搾(あっさく)
    果皮・皮・種などが取り除かれて果汁を取る
  3. 発酵・醸し
    数週間発酵され、1週間ほど漬け置く
  4. 熟成(じゅくせい)
    樽やタンクで長期間寝かせる
  5. 瓶詰め(びんづめ)
    ワインを瓶に詰める
  6. 瓶熟(びんじゅく)
     瓶を樽で寝かせる

白ブドウは、収穫してから実だけ取り出し、先に圧搾をしてから発酵します。

白ワインは皮や種を除いて発酵する点が特徴的です。

発酵温度の違い

赤ワインは発酵温度が高め、白ワインは発酵温度が低めという違いがあります。具体的には、以下のように異なります。

  • 赤ワイン:25℃~30℃
  • 白ワイン:15~20℃

味の違い

赤ワインの味

赤ワインは、渋みのある深い味が特徴です。

赤ワインは、黒ブドウを皮や種が付いたままの状態で発酵させて搾って造ります。皮を残すことによって、皮の色が染み出て赤くなるということです。

このことが、赤ワインに味わいに複雑性や奥行きがある理由にも繋がっています。

ブドウの皮や種には渋みとなる「タンニン」という物質を含んだ「ポリフェノール」が多く入っているため、熟成するほど渋く深い味わいになります。

フルボディ・ライトボディ・ミディアムボディ

赤ワインの味は、大きく3つの種類に分かれます。

  • フルボディ:色が濃く、味は渋くて濃厚
  • ライトボディ:フルボディと対極で、色は薄くさらっとした味
  • ミディアムボディ:フルボディとライトボディの中間

白ワインの味

白ワインは、さっぱりとした味わいです。白ワインは皮を除いたうえで発酵されているため、赤ワインのような渋みがないのです。

赤ワインよりも口当たりが軽く飲みやすいという理由から、ワインの初心者には白ワインが向いているとされています。

なお、白ワインの味の種類は、「辛口」と「甘口」に分かれます。

  1. 辛口
    糖分がほとんどアルコール分に変化するため、キリッとした味わい
  2. 甘口
    発酵を途中で止めて甘味を残すため、味はまろやか

合う料理の違い

赤ワインに合う料理

赤ワインは、濃い味の料理との相性が良いです。

赤ワインは渋みがあり、コクがあって思い味わいでるため、旨味や甘味がしっかりついた“こってり”した料理に合うのです。特に肉料理との組み合わせが向いています。

また、「鮮やかな色合いの料理が、赤ワインの濃い色と合う」という視覚的な意味でも、赤ワインはこってりした料理と組み合わされることがあります。

白ワインに合う料理

白ワインは、薄味の料理との相性が良いです。

白ワインは口当たりが良いため、旨味や甘味がしっかりついた“あっさり”した料理に合うのです。特に魚料理との組み合わせが向いています。

また、「淡白な色合いの料理が、白ワインの色と合う」という視覚的な意味でも、白ワインはあっさりした料理と組み合わされることがあります。

赤ワイン・白ワインにそれぞれ合う料理は、あくまでも一般的な傾向であり、味が濃くても白ワインに合う料理や、味が薄くても赤ワインに合う料理もあります。

美味しく飲める温度の違い


赤ワインと白ワインは、美味しく飲める温度にも違いがあります。

赤ワイン14~16℃
白ワイン甘口:2~6℃
辛口:6~13℃

適したワイングラスの違い

赤ワインに適したワイングラス

赤ワインを飲むときには、口が広いグラスを使うのが向いています。

口が広いほど、香りを楽しむことができるからです。

白ワインに適したワイングラス

白ワインを飲むときには、口が比較的狭いグラスを使うのが向いています。

白ワインは、甘口の場合2〜6℃、辛口の場合6~13℃と、低温で飲むのが適したワインです。口が狭いグラスの方が、ワインの冷たさを保つことができるのです。

栄養素の違い

赤ワインに含まれる栄養素

赤ワインには、ポリフェノールが多く含まれています。

ポリフェノールには視力回復や眼病予防などの効果があるため、ワインは健康飲料としても注目されています。

白ワインに含まれる栄養素

白ワインを飲んだときの酸っぱさは、有機酸によるものです。

有機酸は大腸菌の抗菌力に優れているため、デトックス効果が高く、お通じがよくなるなどのメリットがあります。

まとめ

以上、この記事では、赤ワインと白ワインの違いを解説しました。

赤ワイン白ワイン
使用するブドウ黒ブドウ主に白ブドウ
製法発酵→圧搾→発酵圧搾→発酵
渋みがあり深い口当たりが良い
合う料理こってりした料理(肉など)さっぱりした料理(魚など)
適したワイングラス口が広いグラス口が狭いグラス
栄養素ポリフェノール抗菌作用の栄養素多数

このように「赤ワイン」と「白ワイン」には色だけではなく、製造工程や健康への効果まで様々な違いがあります。

ワインにはまだまだ深い魅力がたくさんあるので、ブドウの季節には実際にワイン工場やブドウ農園に足を運んでみるのもいいですね。