今回ご紹介する言葉は、ネット用語の「箱推し(はこおし)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。
「箱推し」の意味をスッキリ理解!
「箱推し」の意味を詳しく
「箱推し」とは、「ひとつのアイドルグループに対して、特定の誰かではなくグループ全体が好きで応援していること」です。これはアイドル界隈で使われている言葉です。
「箱推し」について、乃木坂46を例に上げて説明します。
たとえば、「白石麻衣さんが好き」「生田絵梨花さんが好き」というように、特定のメンバーが好きなことを単推しと言います。それに対し、「特別誰というわけでないけれど、乃木坂46というグループが好き」という、グループ自体を応援している状態を表す言葉が箱推しなのです。
「箱」とは「グループ」のことです。
また、「推し」とは「推していること」「応援していること」「好きなこと」を表しています。2011年に流行語大賞にノミネートされた「推しメン」にも使われている表現です。
「箱推し」の使い方
「箱推し」は、以下のように使われます。
- 彼らのパフォーマンスを見ているうちに、その一体感から私は箱推しになっていた。
- メンバー同士の関係性がとても素敵で、彼らのファンには箱推しの人が多い。
- このグループのファンは、暗に箱推しを嫌う傾向があるようだ。
「箱推し」の類義語
「箱推し」には以下のような類義語があります。
- G担:「グループ担当」の略。
- DD:「誰でも大好き」の略。色んな人が好きなファンのこと。
「G担」は、ジャニーズ界隈で使われる言葉です。
ジャニーズのファンは自分の好きなタレントのことを「担当」と呼び、たとえば、嵐の二宮和也さんが好きな場合「二宮担」「ニノ担」などと言います。
それと同様に、担当がグループ全体であることを「グループ担」といい、それを略して「G担」と言う言葉が使われています。
また、「箱推し」と「DD」はどちらも好きな人が複数いることですが、似て非なるものです。
「箱推し」とは、単にグループ全体として応援することを表しています。しかし、DDとは、見境なく誰でも好きになるファンに対して皮肉を込めて言う表現です。
いくつものグループを安易に応援することは、一途に応援しているファンから見るとあまり快いものではないようです。
「箱推し」の対義語
「箱推し」には以下のような対義語があります。
- 単推し(たんおし):グループの中で誰か1人を応援していること
- オンリー:グループの中で自分の好きなタレントしか応援しないファンのこと
- アンリー:グループの中で自分の好きなタレントしか応援しないだけでなく、それ以外のタレントのアンチをしているファンのこと
「単推し」とは、見て字のごとく単独の誰かを応援することです。
また、「オンリー」と「アンリー」はジャニーズ界隈で使われることの多い言葉です。
まとめ
以上、この記事では「箱推し」について解説しました。
読み方 | 箱推し(はこおし) |
---|---|
意味 | アイドルグループに対して、特定の誰かではなくグループ全体が好きで応援していること |
類義語 | DD、G担 |
対義語 | 単推し、オンリー、アンリー |
アイドルを応援する気持ちや、好きという気持ちは人それぞれでしょう。大きさ、形、表現の仕方、誰を応援するのか、なぜ好きなのか。自分の好きなように、自由に楽しく応援することに対して誰も横槍を入れる権利はありません。
ですが、「郷に入れば郷に従え」という言葉があるように、その界隈のご法度やタブーを知っておくことも大切です。
グループ全体の魅力というのは、個々の魅力が集まって発揮されているものですので「箱推し」は決して悪いことではありません。アイドルたち本人が追い求めた「見せたいグループ像」を体現した結果だとしたら、むしろ自然なことなのかもしれません。
「箱推し」の意味と使い方を覚え、正しく使えるようにしましょう。