「ご了承」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

「ご了承」とは「相手に了解を得る表現」です。

「ご了承」は日常でも見ることが多い表現ですが、「あまり敬意がこもった表現ではない」ということをご存知でしょうか?

「ご了承」の詳しい意味や使い方までご存知の方は少ないと思います。

そこで、この記事では「ご了承」の意味から使い方まで詳しく解説しています。

「ご了承」の意味

了承りょうしょう

相手に了解を得る表現

「ご了承」は相手に了解を得る時に用いられる表現です。

相手にこちらの都合を一方的に押し付ける言葉なので、あまり多用しないほうが良い言葉です。

会話で使われることは少なく、契約書などで用いられることが多いです。

目上の人には失礼な言葉

「ご了承」は特に目上の人に用いると失礼な言葉なので注意が必要です。

目上の人にはそもそも決まったことに対して了解を取るのではなく、「いかがでしょうか?」などと提案する形で意見を求めたほうが無難です。

「ご了承」の使い方

「ご了承」は相手にあらかじめ了解を得ておきたい、契約書などの文章で用いられることが多いです。

丁寧さが求められる、お客様などとの会話で用いられることも多いです。

敬語ではありますが、相手にこちらの決定を押しつける表現になるので、必要な時以外は使わないほうが良いでしょう。

  1. こちらの商品は返品不可となっておりますので、あらかじめご了承ください。
  2. 到着は5分前後遅れる見込みです。お忙しいところ恐縮ですが、どうかご了承ください。
  3. ご宿泊の3日前以降のキャンセルはキャンセル料が発生いたしますのでご了承くださいませ。

上記の例文のように、「ご了承」は「ご了承ください」という形で用いられることが非常に多いです。

次の見出しでは「ご了承ください」を含め、「ご了承」がつくよく使う表現について詳しく見ていきましょう。

「ご了承」がつく表現

「ご了承」がつく表現には以下のようなものが挙げられます。

  • ご了承(りょうしょう)ください
    相手に了解を取りたい時にもっともよく使われる表現例:当店は原則禁煙です。ご了承ください
  • ご了承くださいませ
    「ご了承ください」をやや丁寧にした表現例:仕様は変更になる場合がございます。ご了承くださいませ
  • 宜(よろ)しくご了承ください
    相手に了解を強く求める表現例:シートベルトの着用が義務になっております。宜しくご了承ください
  • ご了承願(ねが)います
    相手に了解をお願いする表現例:ご契約内容についてご了承願います
  • あらかじめご了承ください
    事前に了解を取りたい時によく用いられる表現例:土足厳禁となっておりますので、あらかじめご了承ください
  • ご了承のほどお願(ねが)い申(もう)し上(あ)げます
    相手の理解を丁寧に求める表現例:本日は18時をもって閉店させていただきます。ご了承のほどお願い申し上げます
  • ご了承いただけますか
    相手に了解してもらえるか確認する表現例:契約内容の変更についてご了承いただけますか
  • ご了承いただけますでしょうか
    相手に了解してもらえるか確認する丁寧な表現例:契約内容の変更についてご了承いただけますでしょうか
  • ご了承いただいております
    ある人がすでに了解していることを伝える表現例:デザインの変更について、先方からご了承いただいております
  • ご了承いただきありがとうございます
    あることを了解してくれたことに感謝する表現例:契約内容の変更についてご了承いただきありがとうございます
  • 了承いたしました
    自分が了解したことを丁寧に表現した言葉例:先方からの修正依頼について了承いたしました
  • 了承しました
    自分が了解したことを表現した言葉例:ご提案内容について了承しました

「ご了承」の返事

「ご了承」を使って承諾を求められた時には、以下のような表現で返事をすると丁寧です。

「ご了承」の丁寧な返事
  • 承知(しょうち)しました
  • 拝承(はいしょう)しました
  • かしこまりました

どれも「了解しました」という意味の丁寧な表現です。

また、部下や同僚から承諾を求められた時には以下のような表現を用いても問題ありません。

「ご了承」の部下・同僚への返事
  • わかりました
  • 了解(りょうかい)しました
  • OKです

ただし、「OKです」はフランクすぎるととらえられることもあるので、堅い雰囲気の職場では用いないほうが無難です。

「ご了承」の敬語の言い換え表現

「ご了承」を敬語で言い換えたい時には、以下のような言葉を使うことができます。

  • ご了解(りょうかい)
    相手に事情を納得してもらいたい時に用いられる表現
  • ご容赦(ようしゃ)
    相手に許しを求める表現
  • ご理解(りかい)
    相手にこちら側の事情を理解してもらいたい時に用いられる表現
  • ご承知(しょうち)おき
    相手に事情を知っておいてもらいたい時に用いられる表現
  • ご承諾(しょうだく)くださいますよう
    相手に了解を得る時に用いられる表現
  • お含(ふく)みおき
    相手に事情を理解してもらいたい時に用いられる表現

このうち、特に間違えやすい言葉との違いについて詳しく見ていきましょう。

「ご了解」と「ご了承」の違い

「ご了解」は相手にこちらに事情を納得してもらいたい時に用いられる表現です。

「ご了解」と「ご了承」には以下のような違いがあります。

ご了解ご了承
ニュアンス事情を「理解」してもらいたい
というニュアンスがある
事情を「承諾」してもらいたい
というニュアンスがある
目上の人に使えるか使えない使えるが、推奨はできない

「ご了解」と「ご了承」の最大の違いはニュアンスで、「ご了解」の場合は「理解」のみを求めますが、「ご了承」では「理解」してもらった上で「承諾」まで求めます。

そのため、「ご了承」のほうが相手に多くを求める表現と言えます。

また、「ご了解」は明確に目上の人には使えません。

目上の人に理解を求めたい時には「ご承知おきください」などの表現を用いると良いでしょう。

「ご容赦」と「ご了承」の違い

「ご容赦」は相手に許しを求める表現です。

「ご容赦」と「ご了承」には以下のような違いがあります。

  • ご容赦
    相手に「了解」を求めた上で「許し」を求める表現
  • ご了承
    相手に「了解」を求める表現

「ご容赦」は相手に理解を求めた上で許しまで求める表現なのです。

「ご了承」の成り立ち

「ご了承」は以下のような3つの部分から成り立っています。

「ご」の意味

  1. 自分の行為につける謙譲語の「ご」
    例:後ほどご連絡いたします
  2. 相手の行為につける尊敬語の「ご」
    例:ご覧になりますか?
  3. ものの名前につける丁寧語の「ご」
    例:ご飯

「ご」は3種類の敬語すべての意味を持ちます。

「ご了承」ではこのうち尊敬語の意味を持ちます。

「了」の意味

りょう

  1. 終わる
    例:完了・終了・読了 など
  2. よくわかる
    例:了解・了承 など

「了」は2つの意味を持ちますが、「ご了承」では「よくわかる」という意味を持ちます。

「承」の意味

しょう

  1. 他人の意図を受け入れる
    例:承知・承諾・了承 など
  2. うけつぐ
    例:伝承・継承 など

「承」には2つの意味がありますが、「ご了承」では「他人の意図を受け入れる」という意味を持ちます。

 

このように、「ご了承」は3つの文字を合わせて「他人の意図をわかった上で受け入れる」という意味を丁寧にした表現なのです。

「ご了承」の英語訳

「ご了承」を英語にすると、以下のような表現になります。

  • Thank you for your understanding in advance.
    (前もって理解してくれてありがとうございます。)
  • I appreciate your understanding.
    (理解してくれて感謝しています。)
  • I’d appreciate if you could take this into consideration.
    (考慮に入れてくださるとうれしいです。)
  • Please kindly note that.
    (覚えておいてくださると幸いです。)
  • Please understand that ~
    (~をご理解ください)
  • Thank you for your cooperation and understanding.
    (ご理解とご協力ありがとうございます。)

「ご了承」のまとめ

以上、この記事では「ご了承」について解説しました。

読み方ご了承(ごりょうしょう)
意味相手に了解を得る表現
使い方契約書などの文章で用いられることが多い
つく表現ご了承ください
ご了承くださいませ
宜しくご了承くださいませ など
返事承知しました
拝承しました
了解しました など
言い換え表現ご了解
ご容赦
ご理解 など
英語訳Please kindly note that.
Please understand that ~ など

「ご了承」はよく使われる表現ですが、あまり多用するべき表現ではありません。

「ここぞ」という時にだけ使っていきたいですね。

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和佐 崇史
和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。